飲食店で業務効率化する方法は?改善したい業務の例やIT化の利便性

最終更新日: 2023/08/25
飲食店

人手不足が進む飲食業界、業務効率化により、店舗運営を最適化することは経営者にとって大きな課題です。
このコラムでは、飲食店の業務効率化について詳しく説明します。効率化が必要な理由や検討において有用なフレームワーク、具体的な手順も詳しく説明します。
最後までぜひチェックしてください。

飲食店に業務効率化が必要な理由

飲食店にとって、業務効率化はなぜ必要なのでしょうか。効率化がもたらすメリットを説明しましょう。

人手不足の解消のため

現在、飲食店の多くが、人手不足の問題を抱えています。新人スタッフを募集しても集まらず、中には既存スタッフの業務負担が増え、長時間労働を強いてしまっているケースも。こういった人手不足は商品やサービスの質の低下をまねく恐れもあることから、業務を効率化し少ない人数でも来店したお客様を満足させることができる仕組みをつくることが重要です。

利益をアップするため

業務効率化によりコストを削減することで、利益が出やすい体質に変えることができます。コスト削減の例としては、人件費や食材などの商品原価が挙げられます。効率化により、少ない人数で最適な発注・運営を行えば、ロスを減らすことができます。

顧客へのスピーディーな対応のため

業務効率を改善することで、顧客へより速やかなサービス提供を行うことができるようになります。昨今、様々なデジタルツールが飲食店に導入され、顧客が飲食店に対して求める対応もより素早いものへと変化してきています。座席の案内、注文、調理、提供、会計など、様々な場面でシステムを導入することで、スピードを向上させることが求められています。

飲食店で効率化したい3つの業務

飲食店において特に負担になるのが「人材管理業務」「決済業務」「在庫管理業務」です。これらの業務は重点的に効率化する必要があります。3つの業務における一般的な課題と、効率化の方法についてお伝えします。

人材管理業務

多くのスタッフがシフト制で勤務する飲食店では、人材を適切に管理することが大切です。しかし、スタッフ全員とコミュニケーションを取り、希望に応じてシフトを調整する業務は、マネジメントにとって負担になることもあります。

一般的なシフト表やタイムカードを使用している現場では、人材管理機能を搭載したデジタルツールを導入するのがおすすめです。スタッフからのシフト希望をクラウド上で集計・共有でき、手間なくシフト管理を自動化できます。出退勤のデータもシステム上でいつでも確認可能です。

決済業務

飲食が終わった後にお客様から代金を受け取る会計業務が負担になることもあります。特に現金の受け取りは釣り銭が発生するほか、繁忙期やピーク時には現金の受け渡しミスも発生する可能性があります。また、フロアスタッフがレジ締めで現金との誤差をチェックしなければならず、効率化が求められます。

キャッシュレス決済に対応することで、決済時間の短縮が可能です。決済手段としてはクレジットカードやQR決済、交通系ICカードなどが挙げられます。これらは受領した金額をデータで確認できるため、現金の過不足を確認する売上管理作業を最小限にできます。最近では、感染症対策の観点からも飲食店のキャッシュレス決済対応が求められています。

キャッシュレス決済は、多くの飲食店で当たり前のサービスになっていっています。キャッシュレス決済の特徴やメリット・デメリットについては、こちらの記事をお読みください。

在庫管理業務

飲食店では、調理に必要な食材や備品の状態や、現状の個数を確認する在庫管理業務が発生します。在庫切れは機会損失につながるため、可能な限り回避しなければなりません。また、過剰発注が起こると廃棄につながるという食品ならではの問題もあります。そのため、飲食店にとって在庫管理は慎重に時間をかけて取り組まなければならない業務です。

これに対しては、飲食店向けの受発注システムの仕組みを導入することで解決を図れます。「何をどれくらい仕入れ注文したか」「どの在庫が足りていないのか」など、在庫をひと目で把握できるようになり、システムから直接発注することも可能です。在庫管理にかかる業務オペレーションの工数が大幅に削減されるだけでなく、在庫管理担当者同士の連携も不要になります。

こちらも参考にしてみてください。

飲食店が業務効率化するための方法

飲食店の業務を効率化する上で、まずはフレームワークでオペレーションの改善点を洗い出すのが重要です。
おすすめのフレームワークがECRS(イクルス)です。ECRSとは、Eliminate(排除する)Combine(結合する)Rearrange(交換する)Simplify(簡素化する)の頭文字を並べた言葉で、改善する上での選択肢を示しています。それぞれ説明していきましょう。

Eliminate(排除する)

まず最初に考えるのが、業務を排除できるかどうかです。1つ1つのオペレーションについて、無くしてもサービスや商品に影響が少ないものを探します。また、本部への報告や会議など、実施しなくとも問題のないものも探します。こういった無駄な作業を業務内容から排除することで、全体の業務量を減らします。

Combine(結合する)

次に検討するのが、別々に行っている業務を結合できるかどうかです。飲食店の場合、例えばある料理とある料理の加熱作業を同時に行うなどが挙げられます。同時に行える作業を組み合わせることで、全体の業務量を減らすことができます。

Rearrange(交換する)

排除と結合が済んだ後は、業務の順序や担当者の入れ替えにより、効率化できるかを検討します。例えば、作業の手順や場所、担当者などを変更もしくは入れ替えて、より早く業務を終わらせることができるケースがあります。また、アナログで行っている業務をデジタル化することも、このRearrangeに含みます。

Simplify(簡素化する)

複雑化している業務については、簡素化できないか検討することも重要です。複雑な業務はヒューマンエラーの原因になるだけでなく、業務時間の増加にもつながります。簡素化しても影響が少ない部分から簡素化していき、その業務にかかる時間を削減しましょう。

飲食店×IT化で業務をさらに効率化する方法

上述した業務以外にも、飲食店には効率化できる余地が残されています。積極的に無駄なコストや時間を見つけ、効率化していくことが大切です。ITを利用して飲食店の業務をさらに効率化する方法をご紹介します。

ペーパーレス化でアナログ作業を削減する

近年は、ビジネスにおけるペーパーレス化が推進されています。飲食店でも、デジタルツールやアプリを用い、アナログ作業を削減することは可能です。例として、会計業務において紙の受注書・発注書や請求書などの発行をなくす取り組みが挙げられます。

専用のシステムを導入すると、こうした帳票をデータで管理できます。紙の書類のような紛失リスクがなく、保管スペースも必要ありません。その他、請求金額や売上などの報告を自動化でき、手間を省くことができるといったメリットもあります。

紙のシフト表をクラウドの勤怠管理システムに置き換える取り組みも一般的です。システムによってはシフトと連動して給与計算もできるため、煩雑な給与計算業務から開放されます。

SNSやWebサイトを活用して集客効果を高める

集客方法は、チラシを店舗近くの駅前などで配布する集客方法が一般的でした。しかし、チラシの印刷代や配布の人件費が問題になります。

SNSやWebサイト、グルメサイトで宣伝を行うと、これらのコストを抑えて同等以上の効果を発揮することができます。発信する情報はメニューだけでなく、クーポンやお得情報など、お客様にとって有益な内容とするのがよいでしょう。SNSの場合、投稿を見た人がさらに情報を拡散する効果も期待できます。

POSレジを活用して接客業務を効率化する

POSレジとは「Point of sale(販売時点情報管理)」機能を備えたレジのことです。基本的な会計機能のほか、店舗の売上集計機能や顧客管理機能などを有しています。

複雑で煩雑化しやすい業務の多くを効率化できるため、飲食店だけでなく多くの業種に導入されているシステムです。メリットとして、精算のスピードが速くなるため、お客様を待たせる時間が短くなる点が挙げられます。また、販売情報を即座にデータでチェックし、分析できるため、経営者にとってもメリットがあるシステムです。

注文システムを使ってホールスタッフの負担を減らす

飲食店の注文をデジタル化したオーダーエントリーシステムも、日々進化を遂げています。最近では、お客様が自身のスマートフォンで注文内容を入力し、セルフオーダーできるシステムが普及しています。ホールスタッフがお客様のテーブルまで注文を聞きに行く必要がなく、お客様もスタッフを呼ぶ必要がないため気軽に注文できるのが特徴です。

お客様は店内のホールスタッフの稼働状況に関係なく注文できるため、混雑しているときでもお客様を待たせることが少なくなります。効率的にオーダーを取れるため、フロアの人数を減らすことも可能です。新型コロナウイルス感染防止につながる非対面型のオーダーシステムとしても注目されています。

飲食店が業務効率化をすることで得られる効果

飲食店の業務を効率化すると、どういった効果が期待できるのでしょうか。以下では、業務効率化による代表的な効果をご紹介します。

コストの削減

業務オペレーションの効率化によって店舗運営にかかる様々なコストを削減できます。時間的なコスト削減、金銭的なコスト削減の双方を実現できます。

デジタルツールの導入は初期費用・ランニングコストが発生するデメリットがあります。しかし、現状より業務にかかる時間を削減でき、業務に必要なスタッフの数を減らすことができます。また、システムを導入したり統一化したりすることで、管理にかかる費用も削減できます。在庫管理では廃棄ロスを減らし原価率を改善する効果も期待できるでしょう。

顧客満足度のアップ

飲食店の業務効率化はお客様へのサービス向上にもつながるため、顧客満足度をアップさせる可能性があります。オーダー取り、フードの提供、決済といった業務が仕組みによりスピーディーになるため、繁忙期でもお客様を待たせる時間が減ります。業務効率化以前より接客がスムーズになるため、顧客満足度も上がりやすくなるでしょう。

回転率の上昇

IT化などによる効率化で飲食店の回転率が上がります。例として、接客や決済がスムーズになるため、同じ時間で対応できるお客様の数が変わってくるでしょう。長期的な売上では、効率化しない場合と比較して大きな差が生まれます。

特に、混雑する時間帯はお客様の待ち時間が減少させることによる効果が出やすいでしょう。混雑を理由に入店をやめるお客様は多いため、機会損失の減少にもつながるはずです。

飲食店のIT化はお客様・スタッフの両方にメリットがある

今回は、飲食店の業務効率化について説明しました。
飲食店の業務はIT化によって大幅に効率的になります。スタッフや経営者の負担が少なくなるだけではなく、お客様にもより良いサービスを提供できるようになり、お客様からの評価向上や、売上アップも期待できます。自店舗の業務で効率化できる余地がないか検討してみてください。

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