店舗経営を行なううえで最も重要なのが、店舗に関わる人・物・お金の動きや内容を管理することです。これを「店舗管理」といいます。店舗管理によって店舗の状況を把握し、効率的な経営をすることで売り上げの向上を図ることができます。
この店舗管理を効率的に行うため、店舗管理システムを導入する店舗が増えています。システムをうまく使うことで、店舗管理の負担を減らし業務効率化につなげることができます。
今回の記事では、店舗管理システムのメリットやおすすめのシステムについて解説します。
店舗管理システムとは
店舗経営を行なう中で、目標とする売り上げを達成するためにはどうすれば良いのでしょうか。もちろん日頃の販売活動を熱心に行うことも重要ですが、経営者には「店舗管理」の視点も必要です。
店舗管理とは、店舗の「人(従業員・顧客)」「物(在庫)」「お金(仕入・売上)」の状況を把握し、店舗の統括管理を行うことを指します。
しかし、店舗管理の内容は多岐に渡り、特に多店舗経営や本部とのやり取りがある店舗では管理が煩雑になってしまう場合もあります。
そうした店舗管理を総合的にサポートするシステムが店舗管理システムです。システムの導入により店舗運営に必要な業務を一元管理することができ、業務の効率化を図ることができます。
店舗管理システムの機能
店舗管理システムの機能にはさまざまなものがあります。システムによって異なりますが、主なものは以下の6つです。
【1】売上管理
単純な一日の売上高だけではなく、時間帯やメニュー別など細かい売上高もデータ化できるため、より高度な売上分析が可能になります。
【2】商品管理
特に飲食店では商品在庫の入れ替わりが激しいため、商品管理をシステムに任せると手間を大きく減らすことができます。店舗間で食材を移動させた際や廃棄となった食材もデータ化でき、在庫確認や仕入れの調整がしやすくなります。
【3】仕入管理
在庫や売り上げの管理を適切にすることで、適切な仕入れができるようになります。店舗ごとに仕入れの量や内容が異なる場合でもシステムの利用で一元管理ができるため、仕入れ業務の効率化につながります。
【4】従業員管理
店舗管理システムは、飲食店で特に煩雑になりがちな従業員のシフトを管理し、時間外労働・深夜労働の割増賃金を過不足なく払うのにも役立ちます。
正確な勤怠管理・シフト管理を行うことで人件費のコントロールを適切に行うことができます。
【5】顧客分析
顧客データを蓄積することで、自店舗のメニューが「いつ」「誰に」売れているかを分析することが可能です。分析結果から店舗の強みや改善点を見つけ、店舗経営に活かすことができます。
【6】共有・連携機能
上記のようなデータは自店舗だけではなく、他店舗や本部とも共有することができます。
また、POSレジや券売機など他のシステムと連携する機能を有しているものもあります。レジや券売機で得た販売・顧客データをそのまま店舗管理システムに取り込み、今後のマーケティングに役立てることができます。
店舗管理システムのメリット
店舗管理システムを導入し、データを一元管理・共有することで以下のようなメリットを得られます。
経営者の負担が軽減される
店舗運営におけるデータ管理は多岐に渡り、それらをすべて経営者が行うのは大きな負担となります。
管理業務に追われる中で顧客サービスが疎かになるだけではなく、管理ミスも起こりやすくなり在庫管理やシフトの調整などがうまくいかなくなることで、店舗運営に大きなダメージを与えかねません。
店舗管理システムを導入することでデータ管理の負担が軽減され、本来のサービスに集中できる環境が整います。
業務の効率化
データ管理を一元化することで、「勘」に頼らない現実的な数値に基づいた店舗経営が可能になります。
経営の結果が数値で出るため、評価や改善点の洗い出しも容易で効率の良い店舗運営が可能になります。
情報を共有できる
先ほどご紹介した通り、店舗管理システムでは本部や他店舗と情報を共有することが可能です。
複数店舗を比較した戦略の立案や本部事務作業の効率化につながるうえ、指示や要望が通りやすくなり、コミュニケーションの活性化や信頼関係の構築にも寄与します。
店舗管理システムの選定ポイント
このように便利な機能を備えメリットが多い店舗管理システムですが、どのようなシステムでも有用であるかというと、もちろんそうではありません。システム選定を誤ると、使いづらく費用ばかりかかるというデメリットが生じます。
ここからは、店舗管理システムを選ぶ際のポイントをいくつかご紹介します。
自店舗に合っている
一口に店舗管理システムといっても、アパレル向けやECサイト向けなど、業態によって適したシステムが異なります。業種・業態に合ったシステムを選定することが重要です。
飲食店においては特に仕入れや発注が多いため、仕入れ・発注機能が充実したシステムを選ぶと良いでしょう。また、アルバイトやパートが多い店舗ではシフト制を反映できる勤怠システムを有していることを条件とするなど、自店舗に特に必要なシステムをピックアップし、それに合ったシステムを探すことが重要です。
利用料が適正である
店舗システムの多くは初期導入・設置費用に加え、月額使用料がかかります。安ければ安いほど良いというわけではなく、使用料に見合った機能やサポート体制を有しているかどうかを判断することが大切です。
また、システムの中には必要な機能のみ購入できるものもありますので、無駄な費用を払うことのないよう必要な機能を見極めることも必要です。
他のシステムと連携できる
すでにPOSレジなど他のシステムを導入している場合、それと連携できる管理システムを選ぶのがおすすめです。売り上げや顧客情報などのデータを共有することで、一つのシステムでは得られない多角的な分析結果を得ることができます。
おすすめの店舗管理システム8選
それでは最後に、特に飲食店経営におすすめの店舗管理システムをご紹介します。
Gulf CSM(ガルフ チェーンストアマネジメント)
Gulf CSM(ガルフ チェーンストアマネジメント)は、店舗経営に必要な売上管理、商品・在庫管理、勤怠・シフト管理など基本的な管理機能を備え、データをリアルタイムで「見える化」できる管理システムです。30,000店舗を超える導入実績を誇り、吉野家やはなまるうどん、かっぱ寿司といった大手飲食チェーン店にも採用されています。
まかせてネットEX
まかせてネットEXは飲食店に特化した店舗管理システムです。売上管理・勤怠管理・仕入管理の機能があり、POSレジや券売機との連動・従業員のシフトパターンの登録など、飲食店に適したサービスが備わっている点が特長です。
fooding journal
fooding journalも飲食店向けの店舗管理システムで、販売管理・勤怠管理・原価管理・損益管理を中心に、どのような業態の飲食店にも対応できる多彩な機能を有しており、必要な機能のみを選択することも可能です。
AIを利用したレシートや発注表の読み取り・複数税率化の対応・働き方改革に対応した有休取得達成状況の確認表など、現代のニーズにいち早く対応した新機能がある点が大きな特長です。
ユビレジを始めとしたPOSシステムとも連携可能で、導入してすぐにスムーズに活用することができるでしょう。
ぴかいちナビ
ぴかいちナビは飲食店に必要な営業管理・勤怠管理・商品管理・発注管理・ヘルプデスク・本部システムで構成されています。
各機能を連携しリアルタイムでデータを得られる「トータルシステム」により、店舗の状況把握・経営改善を目指します。
料金形態が分かりやすく、初期導入・設置費用20,000円、月額使用料(トータルシステム)10,000円という低コストも大きな魅力です。
fooding journalと同じくユビレジとの連携ができるため、ユビレジ導入店舗であればデータをそのまま活用することができます。
MAIDO SYSTEM
MAIDO SYSTEMは現場目線から生まれた、安くて便利な飲食店売上管理システムです。初期費用無料、月額使用料は1,980円からと低コストであることが最大の魅力です。
一般的な管理システムに加え、POSレジやオーダーシステム・レシピ管理など飲食店に必要な機能を多数備えているほか、キャッシュレス決済サービスや交通系ICカード等をタイムカードにできるユニークなタイムカードシステムの提供も行っています。
FOODIT
FOODITは予実(目標)管理・勤怠管理・仕入管理を主軸に飲食店舗に必要な機能を網羅し、データを一元管理することで店舗・本社・取引先のスムーズな連携を実現できる店舗管理システムです。
データの共有化は不正使用や情報流出のリスクを高める要因になりえますが、FOODITではブラウザ上でデータをドラッグしてコピーすることを不可にすることで安全性を高めています。
さらにサブシステム「権限管理」により、ユーザーアカウントごとに参照権限や更新権限・データダウンロード権限等を設定することも可能で、セキュリティがしっかりなされている点が大きな特長です。
Win-Board
Win-Boardは客単価や進捗状況・日時計算などを一目で分かるようにグラフィカルなカードで表示しており、初心者にもなじみやすい点が魅力です。また勤怠管理システムも充実しており、人工知能搭載の顔認証による打刻や、GPSを利用した直行直帰への対応も可能です。
こちらもユビレジとの連携が可能です。
Salesforce
Salesforceは、アメリカに本社を構える株式会社「セールスフォース・ドットコム」によって提供されている営業支援システム・顧客監視システムのプラットフォームです。世界第1位、日本第1位のシェアを誇り、営業活動の記録や顧客サポートなど、あらゆる営業活動・顧客管理に対応した機能を有しています。
ユビレジとSalesforceのデータ連携アプリケーション「ユビレジ for Salesforce」を使用することで、店舗から送られてきたデータをSalesforceと同期、Salesforce独自のレポート出力や複数店舗の指標比較、顧客データのダウンロードなどが可能になります。
まとめ
店舗経営においてデータの管理や把握、それによる経営分析は今後の戦略を立てるうえで非常に重要です。しかし、膨大なデータを一人の人間が管理するのは大きな手間や負担となります。
店舗管理システムを活用することで、データの一元管理や共有化が可能になり、より効率的な店舗経営が可能になります。今回の記事を参考に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
【店舗経営においてはPOSレジが欠かせない】
店舗を経営するにあたって、今やなくてはならないのが「POSレジ」です。POSレジ一つで日々の業務効率化だけでなく、売上管理・分析等を行うことが出来ます。
現在はiPadなどを用いた「タブレット型POSレジ」が主流になっており価格も月々数千円~で利用出来るようになっています。機能性も十分に高く、レジ機能はもちろん、会計データの自動集計により売上分析なども出来るため店舗ビジネスをトータルで効率化させることが出来ます。
「機能を使いこなせるか不安」という方には、操作性が高い「ユビレジ」がおすすめです。業種を問わず累計3万店舗以上で導入されているタブレットPOSシステムで、月々6,900円(税別)からご利用いただけます。
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