

飲食店の売上は3つの要素で構成されており、「売上=客数×客単価×購入頻度」で求められます。1つの要素が伸びても、別の要素が下がると売上はアップしません。すべての要素を同じように底上げしていくことが大切です。今回は、飲食店の売上を構成する3つの要素や、それぞれの要素をアップするためのアイデアについて紹介します。売上アップの方法についてお悩みの事業者様は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
飲食店の売上の構成要素
売上を計算する際は、客数と客単価、購入頻度の3要素を使います。それぞれの特徴を確かめた上で、売上アップのための施策を考えていきましょう。
客数
お店を訪れるお客様の数を表します。新規に来店するお客様が増えると、客数がアップします。反対に、新規来店や再来店が少ないと客数も減ってしまうことが特徴です。リピーターをつなぎとめることで客数の減少を抑えられます。新規顧客の獲得と同時に、リピート客へのアピールも重視していくことがおすすめです。
客単価
来店したお客様が使った金額を表します。注文するメニューの値段が高いと客単価が上がることが基本です。また、値段が安くても注文するメニューの品数が多いと客単価が上がります。自店舗の方針に合うやり方で客単価を向上させましょう。
購入頻度
お客様が来店する頻度を表します。最後に来店してから再び来店するまでの間隔が短くなると、購入頻度は増加します。頻繁に来店してくれるお客様を得られるような対策を講じましょう。
【関連記事】
飲食店の客数をアップするためのアイデア
飲食店の客数は、新規顧客とリピーター、両者の獲得を実現することで向上させられます。集客力を上げるためには、店舗の認知度アップや雰囲気の改善など行うことがおすすめです。効果的なノウハウを探し、継続して実践していきましょう。
お店の認知度を高める
新規顧客を増やすには、多くの人にお店のことを認知してもらう必要があります。集客効果のあるプロモーション方法はいくつもあるため、ぜひ調べてみましょう。
例えば、看板の設置やチラシの配布をすると、お店の近くを訪れた人や近隣の住民にアプローチすることができます。近所に住む人であれば再来店もしやすいため、お店を気に入ると高頻度で来店するリピーターになってくれる可能性があります。
また、インターネットへの掲載は場所を問わず多くの人に宣伝できます。遠方に住む人にもお店のことを知ってもらいたいときは、ぜひ活用しましょう。インターネットに掲載する手段としては、グルメポータルサイトやGoogleマイビジネスなどがあります。広告費がかかるケースが多いため、費用対効果を十分に考えた上で掲載を決めましょう。
SNSやオウンドメディアで発信する
Twitter、Instagram、FacebookなどのSNSやWebで公開するオウンドメディアを活用して、自らお店の情報を発信する方法があります。SNSの投稿から利用するお店を選ぶお客様も多いため、飲食店をオープンするならアカウントを取得しておきたいところです。加えて、SNSやオウンドメディアなどの利用は、ほかの集客方法と比較してコストがかかりにくい点もメリットです。うまく運用できれば、費用を抑えながら高い集客効果を発揮する可能性があります。
投稿の際は、お店の外観や内装、料理の写真なども一緒にアップしてみましょう。テキストのみの投稿よりも、一目でお店の強みが伝わりやすくなります。
また、お店を利用したお客様がSNSの投稿を拡散してくれることもあります。それを見たほかのユーザーの目を引く魅力的な投稿ができるように、発信方法を研究してみましょう。
接客態度やお店の雰囲気を見直す
一度来店してくれたお客様をリピーターにするには、お店に良い印象を持ってもらうことが大切です。飲食店の利用者には、料理のほかに店の雰囲気を楽しみたいと考える人もいます。おもてなしの際は、丁寧な接客を心がけましょう。入店から一貫して接客が良ければ、サービスや料理への印象もアップしやすいためです。居心地の良い雰囲気ならまた利用したいという気持ちになりやすいため、リピーター率を高めるためにもぜひ実践していきましょう。
ただし、接客の重要性は、一部の従業員だけでなく、働くスタッフ全員に伝えておくことが大事です。誰か1人の態度が悪いだけでも、お店そのもののイメージダウンにつながってしまいます。
また、いくら雰囲気が良くても、お店のコンセプトにそぐわないと違和感を覚えてしまうことがあります。コンセプトに沿った雰囲気作りを行うと良いでしょう。
テイクアウトメニューの販売を始める
新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、テイクアウトの販売を実施する飲食店も多く見られます。店内にて料理を楽しむのが難しかったお客様も、テイクアウトであれば利用できることがあります。テイクアウトを始めることで、これまでとは異なる客層の方にも購入してもらえるようになり、新規客獲得につながるかもしれません。
基本的に、今まで店内にて提供していたものと同じメニューであれば、許可を得ずにテイクアウトを始めることができます。ただし、異なる商品を販売する場合や、別途届出が必要になるものを販売する場合などは、許可を取得する必要があります。事前に保健所へ確認しておきましょう。
こちらの記事も参考にしてみてください。
飲食店の客単価をアップするためのアイデア
客単価を上げるには、ただ値上げしたり、商品数を増やしたりすれば良いわけではありません。何のプランもなく商品を値上げしても、顧客離れにつながる可能性があります。また、商品数を増やしすぎたことにより、お客様が単価の安いメニューばかり頼み、結果として客単価が下がってしまうことも。店の状況に見合った工夫を行いましょう。
店の名物メニューを考える
飲食店の場合、ほかの店では食べられない限定メニューは注文されやすい傾向があります。自分の店ならではの付加価値を有する看板メニューを販売してみましょう。メニューは店のコンセプトやお客様のニーズに沿ったものにすることがおすすめです。
追加注文してくれそうなメニューを増やす
サイドメニュー、トッピングなど、よく注文される料理に一品付け足せるメニューを設けると、ついで買いを促す効果が期待できます。例えば、鶏の唐揚げの人気が高い場合、味を変えられるマヨネーズやチリソース、ネギダレ、大根おろしなどを用意しておくと、一緒に注文されるケースがあります。ついで買いしてほしいものは、人気メニューの近くに載せておきましょう。
セットメニューを販売する
単品同士では頼まれにくい品が、セットメニューになると注文されやすくなることがあります。人気の料理やドリンクをセットにして販売してみましょう。
セットメニューは単品同士で注文するよりも安くなる価格設定にしているケースが多く見られます。お客様がお得感を得られて注文が増えることもあるため、セット価格の設定も検討すると良いでしょう。
【関連記事】
飲食店の購入頻度をアップするためのアイデア
購入頻度をアップするには、同じ消費者の再来店を狙うことが大切です。1回の来店で終わらせないためには、リピートしやすい仕組み作りや、販促情報発信などの努力が欠かせません。繁盛店の実施している手法も参考にして、再来店の理由ができるような経営を行いましょう。
再び来店したくなるきっかけを作る
再来店を促すには、また利用したいとお客様に思ってもらう必要があります。2度目以降の来店がお得になるような仕組みを設けてみましょう。例えば、サイドメニューが無料になるチケットや、次回の来店時に使える割引クーポンなどを配布すると、来店促進につながることがあります。ポイントカードのように、何度も利用することで特典が利用できる制度も、集客に効果を発揮するケースがあります。特典には、料金の割引や飲み物無料サービスなど、魅力的なものを用意しておきましょう。どういったサービスが好まれるのか調べたい場合は、繁盛店を参考にする、お客様にアンケートを採るなどの方法を試してみることがおすすめです。
利用してくれたお客様へ情報を発信する
リピーターを増やすには利用してくれたお客様へのコンタクトが大事です。定期的にコンタクトすることで、お客様の記憶にも残りやすくなります。アンケート調査時や予約時などに入手したお客様の連絡先を活用して、定期的に情報発信を行ってみましょう。期間限定メニュー販売や割引クーポン発行のお知らせなど、お客様の目を引く話題を提供するのがおすすめです。
【関連記事】
飲食店の売上アップのためにPOSレジのデータを有効活用しよう
飲食店の売上アップを目指すなら、売上を構成する客数・客単価・購入頻度それぞれを上昇させることが重要です。業種や業態、ターゲット層などの条件によっても適切な手段が異なるため、自店舗に合う方法を模索していきましょう。
3要素の現況を把握して的確な売上アップの企画を考案するには、POSレジを利用することがおすすめです。POSレジには、顧客情報や売上情報などの明確な計測データを蓄積しておけます。売上分析機能を搭載しているPOSレジを使えば自動化が実現し、分析の効率化も可能です。
売上分析機能を備えたタブレット型POSレジをお探しなら、ぜひ「ユビレジ」をご検討ください。売上詳細データの確認やカテゴリ別のデータ分析、販売管理、在庫管理、勤怠管理など、幅広い機能を搭載しています。iPhoneやiPod touchなどで使える「ユビレジ ハンディ」や、お客様自身のスマートフォンから決済していただける「ユビレジ QRオーダー&決済」、iPadにてメニュー閲覧と注文が行える「セルフオーダーシステム」など、飲食店経営に役立つオプションも充実。ぜひお気軽にお問い合わせください。
【関連記事】