近年、ランチにビュッフェを取り入れている飲食店を多く見かけると思います。
それだけお客様から人気が高いわけなのですが、そもそもビュッフェとはどういうものなのでしょうか?また、ランチにビュッフェを取り入れるメリット、話題になるランチビュッフェのポイントをまとめてみました。
ビュッフェとは
ビュッフェとは、フランス語で立食形式での食事の事を指して言います。ビュフェやビュッフェとも呼ばれます。もともとフランス語でビュッフェは「飾り棚」を意味し、飾り棚に料理を並べて各自が料理を好きに取り分けて立食するスタイルを指していました。
これが近年、メインテーブル(ビュッフェテーブルとも呼ばれています。)に並べられた料理を各自が取り分ける立食形式の食事を「ビュッフェ」と呼ぶようになりました。
さらにお客様側がセルフサービスで料理を自由に皿に取り分けるスタイルそのものをビュッフェと呼ぶこともあり、その場合には立食形式のほかシッティング・ビュッフェという、元卓の料理をセルフサービスで取り分け、自分のテーブルで着席して食べるという形式も含まれます。
来客者が全員着席してウェイターが料理をそれぞれに運ぶ形式のランチやディナーに比べるとインフォーマルな形式として定着しています。
国際儀礼では立食形式のパーティがよく見られますが、これは「レセプション」呼称して開催されることがあります。
レセプション形式では、マナーとして次のようなものがあります。
- コース料理と同様に前菜、メイン、デザートの順に何回かに分けて料理をとる。
- 立食形式では皿やグラスなどを一度に持ちすぎず、両手にお皿を持って歩かない。
- 一般的に冷たい料理から温かい料理へと皿は並べられており、冷たい料理と温かい料理は混ざらないよう別の皿を使う。またソースが混ざりそうな料理も一つの皿に組み合わせない。
- メインテーブルにセットされている料理を取り分けるときは時計回りに取る。
- 次の料理をとるときは一度使った皿は再度使わず新しい皿に取り替えてから料理を取る。(ビュッフェ形式では使った皿の枚数が多いほどマナーが良いという考え方がある)。
もちろん、このマナーは国際儀礼という場所だからこそのものですが、意識してビュッフェのレイアウトをしてみるといいかもしれません。
ランチをビュッフェ形式にするとなにがいいの?
最近ではランチにビュッフェを取り入れるお店が増えました。これは女性のお客様に人気だからというのも大きな要因ですが、店舗を経営する側にも大きなメリットがあります。
ビュッフェ形式にするメリットの一つとしては、まず、一度に大量に料理を作れる事でしょう。
注文を受けてから一人分ずつ調理するのではなく、あらかじめ20人分の料理を一度に作ってテーブルに並べるわけですから、コックが効率的に作業出来るのです。また、大企業が中小企業よりも儲かる理由の一つに、大量生産は効率的だ、ということがよく言われます。
これを、「規模の経済」あるいは「スケールメリット」と呼びますが、飲食でもこれは応用でき、ビュッフェ店は大企業でなくとも、小規模店舗でも、その原理を活用出来、利益率がいいわけです。
何故なら、普通のレストランでは、注文を受けてから調理するので、コックの作業が昼食時と夕食時に集中しますが、ビュッフェを提供することで朝から仕込みや料理の用意ができ、忙しい時間を分散することができるのです。
また、ビュッフェスタイルではない店舗は、昼食時と夕食時にコックが調理できる料理数が、その時間帯の受け入れ客数の上限になってしまいます。
それがビュッフェ店ではあらかじめ料理はすでに用意されているので、注文を受けてから調理に入るスタイルよりも時間が効率化されるので、お客様の数も多く受け入れることができます。店を借りるコスト等が同じだとすれば、当然、多くの客を受け入れた方が儲かる原理になっています。
ビュッフェスタイルには、ウェイターとなるホールスタッフの人件費を安く抑えられるメリットもあります。ビュッフェならセルフサービスとなるため、ホールスタッフの仕事は食べ終わった食器を運んだり、出来た料理をビュッフェ台のお皿に運ぶといった作業が中心となり、スタッフの数は少なくて済みます。お客様が楽しんで料理を取りに行くことで、お店の人件費も削減できるのです。
店を借りる費用、光熱費などが変わらないとすると、人件費を下げるか、客単価や客数を上げる方が利益率は良くなります。コックやホールスタッフが待機している時間があるより、ビュッフェにして効率的に働いて、大勢のお客様を受け入れた方が、当然お店の採算は良くなるわけです。
お客様の側も、自分の好きなものを好きな分だけ自由に選べるので、満足度も高くなります。
話題になるランチビュッフェのポイント
ランチビュッフェはなんの戦略もなしに実施しても成功するわけではありません。話題になるランチビュッフェ店になるためには、工夫が必要です。
工夫の一例をあげてみましょう。
- お客様の目の前で調理するサテライトキッチンを導入。その場で調理するのを目の前で見ることができるのでライブ感が楽しめる。
- 店内の中央に名物料理を用意している。
- スープやカレー、サラダバーを設置し、異国感漂うコーナーにしている
- デザート・スイーツにこだわっている。(彩り豊かなスイーツボードから好きなだけとりわけられるイメージを演出する、「パティシエおすすめケーキ」や「カップデザート各種」「スイートファウンテン」など、魅力的なメニューを用意するなど。)
また、別例では「ライブパフォーマンス」といい、上記の西洋料理のサテライトキッチン同様、メインとなるメニューを目の前で調理して提供する店舗もあります。
具体的には
- ローストビーフ
- シーフードブロシェットブイヤベース風餡かけおこげ
- パルミジャーノレッジャーノで仕上げるパスタ2種のソース
をサテライトキッチンで提供するといった具合です。
また、メイン以外でも、女性から人気の高いジェラートもサテライトで提供するなどです。もちろん、その他ビュッフェメニューも以下のように充実させています。
- 冷製蟹盛り合わせ
- お好みちらし寿司
- 豚肉のしゃぶしゃぶサラダ
- アクアパッツァ
- 牛頬肉の赤ワイン煮込み
- 若鶏のクリームシチューパングラタン
- サラダバー
- デザート各種
- ソフトドリンク各種
聞いただけでも行きたくなるようなメニューがちゃんと揃っているのがポイントです。
このため、ビュッフェのメニューは有名店やホテルなどのビュッフェをよく回り、研究する事が大事でしょう。
ホテルのランチビュッフェを参考にしてみよう
ビュッフェメニューを研究するには、ホテルのランチビュッフェを参考にしてみるのも良いでしょう。何故なら、ホテルは質の高いサービスを求められるので、とても勉強になるからです。
ホテルビュッフェのメニューの一例を以下にご紹介します。
ホテルレストラン・リラッサ
https://www.tokyodome-hotels.co.jp/restaurants/list/rilassa/
【ランチ限定メニュー】
- 詰め物をした豚ロース肉のソテー ヨーグルト・リンゴ・胡桃のコンディマンと薩摩芋フライ
- チキン旨胸肉のストロガノフ カレー風味
- もろへいや蕎麦 もろへいや天麩羅添え
- 十七種の野菜入りオイスターソース風味の鉄板チャーハン
- 豚挽肉のサルシッチャとチェリートマトのポテトニョッキ
【おすすめメニュー】
- ローストビーフ(カービングサービス)
リラッサ人気No.1!シェフが目の前で切り分けて提供いたします。 - リラッサカレー
- セレクションブレッド
- サラダコーナー
【デザートメニュー】
- クロワッサンワッフル“クロッフル” チョコレートソース・ナッツ添え
- アイスクリーム3種
- 白玉ぜんぜい
- 和菓子
こちらのレストランではその他、合計約50種類前後のお料理をビュッフェスタイルにて用意しています。
それ以外の例として、ホテル高層階の開放的な空間を利用し、30種以上のイタリアンビュッフェを堪能できるホテルビュッフェや、ライブキッチンも魅力のランチビュッフェ&選べる乾杯ドリンク付など、魅力的な工夫をしているレストランがホテルには多数ありますので、自身の店舗のコンセプトと照らし合わせながら、研究されると良いでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?
ランチビュッフェにもいろいろな工夫がされていて面白いですね。 是非、自身のお店のランチビュッフェも魅力的にして、女性客を増やしていってください。
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