近年、便利さとその手軽さから需要が高まりつつあるとされるデリバリーサービス。最近では、お蕎麦屋さんやお寿司屋さんだけではなく、多様な業態の飲食店がデリバリーサービスを導入しつつあります。
では、デリバリーサービスをはじめると、お店側にはどのようなメリットがあるのでしょうか?そこで今回は、デリバリーサービスを使うメリットやデリバリーポータルサイトについて、詳しくご紹介いたします。
デリバリーサービスとは
デリバリーとは、日本語で「宅配」を意味する言葉です。日本人により馴染みのある言葉に言い換えれば、「出前」となります。出前というと、一昔前は蕎麦や寿司、ピザなどが代表的な出前メニューでした。出前で選べる種類も少なかったため、親戚や大勢で集まった時など、限定的な使い方が一般的でした。また、店舗での食事やコンビニ等で買うお弁当に比べると割高なイメージがあったため、個人で頻繁に利用するのは「お金持ち」だけといった認識も根強くありました。
しかし、近年では大手ファミリーレストランがデリバリーサービスを開始し始めたこともあって、「いつもの値段」で「いつでもどこでも」を体現する飲食店が増えてきています。また、配達可能な最低金額も、以前より遥かに低下しつつあります。このように、以前は高嶺の花であったデリバリーサービスが、より身近なものになってきているのは紛れもない事実でしょう。
そのようなデリバリーサービスは、多忙な日々を送る社会人や主婦から人気を集めています。社会人や主婦から人気の理由は、食材を買い出しに行ったり、料理をする手間を省くことができるためだとされています。こうした利用方法が一般的になってきたのも、デリバリーサービスが広く普及し、手を出しやすい価格帯のお店が増えてきているためでしょう。
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デリバリーサービスを使うメリット
近年、社会人や主婦の間で需要が高まりつつあるデリバリーサービスですが、以前はデリバリーを専門に扱っているお店がほとんどでした。しかし、最近では店舗型のレストランやカフェが、デリバリーサービスを導入するケースが増えてきています。
では、デリバリーサービスを使うと、お店側にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
立地条件にとらわれない
店舗型の飲食店に来店されるお客様のほとんどが、近隣住民や通勤通学でお店の近くに来ている方がほとんどです。そのため、立地によっては時間によって来店数に差が生じたり、なかなか客足が伸びないこともあります。そこで、曜日や時間に左右されにくい繁華街や都心部に店舗を出店しようと考えても、そういった場は既にたくさんの飲食店があるので、新規参入が難しいでしょう。
一方、デリバリーサービスならば、ネット経由でより広いエリアのお客様にご注文をいただけるので、立地条件にとらわれることがありません。また、デリバリーサービスによって店舗に興味を持っていただける可能性もありますので、集客アップにも活用できます。
大量注文を受けることができる
最近では1人分から注文できるデリバリーサービスが増えてきているとはいえ、デリバリーサービスが役立つのは、なんといっても急な来客や大人数での集まりです。家族や友人同士の集まり以外に、会社やビジネスシーンでデリバリーサービスを利用するケースも増加傾向にあります。このように、デリバリーサービスを導入すれば、大人数向けの大量注文を受ける可能性が上がります。店舗が狭く、一度に多くのお客様を受け入れることができなくても、デリバリーサービスなら売上を簡単にアップすることができるでしょう。
様々なシーンでお使いいただけるので売上アップ
生活様式や働き方の多様化に伴い、今後デリバリーサービスのニーズは、より一層高まりを見せる可能性があります。ニーズの高まりは1人暮らしの食事から大人数のパーティまで、幅広いシーンでの活用機会を生むため、店側にとっても売上をアップする絶好の機会になります。
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デリバリーポータルサイトを比較しよう
以前は、各店舗のWebサイトや電話番号に電話して、直接デリバリーを頼むのが主流でした。最近では、様々なデリバリーサービスを一度に比較検討できる、「デリバリーポータルサイト」を利用するお客様が増えてきています。
デリバリーポータルサイトとは、簡単に言えば全国にある多種多様なデリバリーサービスの中から、好みのお店を探せるサービスのことです。たとえば、お寿司、ピザ、パスタといったカテゴリーを指定すると、デリバリー可能な店舗が一度に表示されます。店舗以外にも価格帯や送料等も比較することができるので、お客様がデリバリーサービスを利用しやすい仕組みになっています。
また、多くのデリバリーポータルサイトでは、お客様が自分の住所を入力することで、自宅へデリバリー可能な店舗が一覧で表示されます。これによって、有名店でなくてもお客様の目に留まりやすくなり、注文をいただける可能性が格段にアップするのです。
以下に登録者数の多いポータルサイトをいくつかご紹介していきますので、導入を検討しているオーナーはぜひ参考にしてみて下さい。
出前館
「出前館」には、大手ファミレスやデリバリーピザをはじめとした15,000店以上の店舗が加盟し、お客様が本当に食べたいと思うものを見つけやすいつくりになっています。
Tポイントが貯まることや出前館限定のお得なクーポンの効果もあって、登録者数は例年伸び続けています。業界最大手といっても過言ではないでしょう。
初期費用
20,000円
手数料
売上金の40%(自店配達は10%)
登録の流れ
出前館のホームページから応募フォームに、店舗名、住所、電話番号などを入力します。
その後、担当者から届くメールにて電子契約書で締結し、店舗データ、メニュー、写真、店舗ロゴなどをメールで送信します。あとはタブレットに出前館アプリをインストールして、別途案内されるパスワードでログインします。
サポートセンターと注文内容の確認方法、受注、アプリの操作方法を電話で確認し、完成した店舗ページをチェックします。
数日後、配達企業の担当者が店舗訪問するので、商品の受け渡しなどを確認します。最後に、タブレット端末のアプリで設定すれば導入完了です。
dデリバリー
「dデリバリー」は、NTTドコモが提供しているサービスです。実はdデリバリーに登録されている店舗は、出前館とまったく同じです。提供元こそ異なりますが、両者は協力してデリバリーポータルサイトを運営しているため、登録店舗が同じになっているのです。
出前館がTポイントを使用できるのに対し、dデリバリーはdポイントが使用できます。また、ドコモと契約されているなら、デリバリー料金を携帯電話料金と合算請求にすることもできます。こうした違いから、ドコモユーザーはdデリバリを利用するケースが多いでしょう。
初期費用
商品代金と配達料のみ、料金詳細は不明
手数料
不明、店舗によっては無料
登録の流れ
不明
楽天デリバリー
楽天が運営する「楽天デリバリー」は掲載店舗こそ少ないものの、楽天ポイントが貯められます。
楽天カードを所持していたり、普段から楽天市場を利用している方などは、ポイント目当てで登録しているケースが多いとされます。
初期費用
48,000円
手数料
売上金の40%
登録の流れ
公式サイトから申し込み申請した後、書面で契約同意書と振込先口座申請書に捺印します。
提供メニューを商品データ入力フォームに登録、撮影日程を調整してメニュー撮影が行われます。後日、楽天デリバリーが作成したページをチェックします。
店舗に届いたタブレットからアプリを立ち上げて、問題なく受注できるかを担当スタッフと確認しサービスを利用できます。
UberEats
UberEatsは、アメリカ発のデリバリーサービスです。日本では東京都心、名古屋、大阪などでシェアを広げています。UberEatsは専用アプリから飲食店を検索してメニューをオーダーします。その後、UberEatsの配達パートナーが店舗で商品を受け取りお客様のもとへ届けるシステムです。
代金はアプリを通してキャッシュレス決済ができるため、商品代引きの際にありがちなお釣りのミスなどが発生しないのも魅力となっています。
初期費用
無料で始められますが、WiFi設備とタブレット端末は必須です。タブレット端末がない場合は月額1,700円でレンタルできます。
手数料
毎回の配達ごとに売上金の35%
登録の流れ
UberEatsの公式ホームページから登録ページに飛び各項目に必要事項を記入してください。
その後、UberEatsの担当者から電話かメールで連絡が来るので店舗情報の確認をします。
確認後、電子契約書がメールで送られてくるのでそこにサインをして契約完了です。
契約した後は、メニュー・メニュー説明・価格をメールでUberEatsへ送信します。
その後、メニュー撮影の予約をしてください。数日後にUberEatsから派遣されたカメラマンが店舗に来てメニューを撮影します。
LINEデリマ
無料通話アプリでおなじみの「LINE」が提供しているデリバリーサービスです。LINEデリマは、50%ポイント還元など太っ腹なキャンペーンを頻繁に行っています。
初めてデリバリーサービスを利用する飲食店でも集客しやすいのがメリットです。
初期費用
無料
手数料
非公表
登録の流れ
LINEデリバリーの公式サイトから登録申請フォームに入り、必要事項を記入します。その後、担当者から確認の連絡が入るので登録内容に問題がなければ終了です。
デリバリーポータルサイトを選ぶポイント
デリバリーサービスを導入するなら、上記のポータルサイトには必ず登録しておきたいものです。上記以外のデリバリーポータルサイトに登録する場合は、利用者数に着目すると良いでしょう。多くのユーザーが利用しているサイトに店舗が掲載されれば、それだけ多くのお客様の目に留まりやすくなります。
ほとんどのデリバリーポータルサイトでは、出店にあたって資料請求や問い合わせをすることができます。その際、出店にあたって不明な点や不安なことがあれば、サイトの担当者に相談してみると良いでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?
デリバリーサービスの需要の高まりによって、宅配をするお店が増えてきています。デリバリーサービスを導入すれば、店舗に来店しずらい遠くのお客様にも自慢のメニューをお届けできますし、売上アップにも繋がるでしょう。デリバリーサービスを導入の際は、ぜひデリバリーポータルサイトを上手に活用し、より多くのお客様にご利用いただけるよう工夫してみましょう。
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