紅茶の種類や効能、美味しい入れ方を知ってメニューへ取り入れよう!

飲食店

紅茶

自分の店舗で紅茶の提供を考えている方もいらっしゃるかと思います。せっかく紅茶をメニューに入れるなら、美味しい紅茶でお客様を喜ばせましょう。そのためには、まず紅茶をよく知ることが大切です。

今回は紅茶の種類や含まれている成分の効能、紅茶の美味しい入れ方、そして紅茶に合うお菓子などをご紹介します。

紅茶の種類を知ろう

色々な紅茶を試す

紅茶は全世界20数カ国以上で栽培されています。そして紅茶は、お茶の全生産量の70パーセントをも占めているといわれています。まさに、お茶の王様とも言えます。

紅茶は気候風土の影響により、味や風味、そして品質に個性が生まれます。そのため、産地がそのまま紅茶の銘柄になっているのです。インドのダージリン、スリランカのウバ、中国のキーモンが世界三大紅茶と言われています。産地別に代表的な紅茶をご紹介していきます。

インド産

ダージリン

インドは世界一の紅茶葉の産出国です。「ダージリン」は、特に紅茶のファンではないという人でさえ、その名を知らない人はいないというほど、メジャーな紅茶です。

世界三大紅茶のひとつである「ダージリン」は、インドベンガル州のダージリン地方で栽培されているものです。 紅茶の中でも特に香り豊かな紅茶のため、ストレートティーに向いています。繊細な茶葉のため収穫時期により風味に大きな違いが出るのもダージリンの特徴です。

ファーストフラッシュと言われ、3月から4月頃に収穫される一番茶は、柔らかで緑色をしています。水色は明るい黄金色で、緑茶のような爽やかな風味と心地よい渋みが特徴です。紅茶と聞けば赤い色だと思っている人は、「薄い」と感じるかもしれません。セカンドフラッシュ、と言われる6月から7月頃に収穫される夏摘みの茶葉は、褐色でしっかりとしています。水色はうすいオレンジ色をしています。マスカテルフレーバーと言われる、マスカットのような香りが際立ち、程よいコクもあり、風味や味、コクのバランスがよいのが特徴です。 オータムナルと言われる10月から11月頃に収穫される秋摘みの茶葉は、厚みがあります。水色は深いオレンジ色をしていて甘みとコクが強く、芳醇な味わいがあります。ストレートにもミルクティーにも適しています。

アッサム

アッサム地方で採れる「アッサム」は濃厚で甘みがあるため、ミルクとの相性が抜群です。インドは世界最大の紅茶の生産地ですが、高温多湿で雨量も多いアッサム地方は、紅茶栽培にとても向いています。インドの紅茶の生産量の約半数をアッサムが占めているのです。

モルティーと言われる麦芽香やほのかなカラメルのような香りが特徴で、濃厚な味わいがあります。そのため、ミルクティーに向いていますが、ストレートアイスティーには不向きとされています。3月から11月までと収穫期間は長いのですが、4月から6月に収穫されたものが最良とされています。

スリランカ産

ウバ

スリランカ産の「ウバ」も世界三大紅茶のひとつです。セイロンティーと言われるスリランカ産の紅茶の中でも、ウバは最も標高の高い南東部のウバの高地で採られた最高級の茶葉です。

ウバの高地は一日の寒暖差が大きく、夜間の冷気で発生した霧が、ウバフレーバーと呼ばれる、バラやスズランのように甘くほのかな香りを生み出します。また、サリチル酸メチノ(メントール)のような爽やかな香りとともに、渋みがあるのも特徴ですが、ときにスモーキーな風味を持つものもあります。個性の強い風味をしているので、好き嫌いが分かれる紅茶です。

ウバはカップに注いだときの美しさにも定評があります。深紅色の水色が美しく、淵が金色の輪に見えるときがあります。この「ゴールデンキング」が、ウバ茶の楽しみのひとつにもなっています。ストレートにもミルクティーにも適していますが、メントール香りが苦手だという人は、ミルクティーにするとフルーティーさを生かして楽しめます。7月から9月は、ウバフレーバーと呼ばれる、独特の風味が最も豊かになる収穫期ですが、フレーバーシーズン以外に収穫されたものに着香したものもあるようです。その見分け方は、冷めたときにも香るかどうかです。冷めてもメントール香がするようなら着香の可能性が高いと考えていいでしょう。

中国産

キーモン

中国の安徽省(あんきしょう)産「キーモン」も世界三大紅茶に数えられ、「キーマン」とも言われます。黒く形状の整った針状の茶葉ですが、水色は澄んでいて、鮮やかな黄味を帯びたオレンジ色をしています。茶葉がよく締まっているので、蒸らしに5分以上かかります。

蘭やバラに例えられるほのかな香り、東洋的なスモーキーさが特徴で、ストレートに向いています。エキゾチックな風味はヨーロッパ、特にイギリスで人気が高く、エリザベス女王もまれている紅茶として有名です。 収穫期は6月から9月頃ですが、8月がもっとも良質な茶葉が採れると言われています。

その他

アールグレイとは

産地によらず、茶葉にベルガモットなどの柑橘系の香りをつけた、フレーバーティーが「アールグレイ」です。中国のキーマンやスリランカのセイロン茶を原茶葉に使う事が多いのですが、キーマンとセイロン茶のミックスや、まれにダージリンも使われることがあります。加熱や冷却をしても香りが残るので、スイーツの材料にも使われ、アイスティーにしても美味しいです。

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紅茶の効能について知ろう

色々な紅茶の葉

紅茶に含まれている成分で、よく知られているのがカフェインとタンニンですが、他にもポリフェノールやテアニンという成分も含まれています。そしてあまり知られていないのですが、フッ素も含まれています。

紅茶の効能:カフェイン

利尿作用

適度に汗をかいて、きちんと利尿するということが、健康維持のためには必要です。カフェインは利尿効果があり、紅茶は普通の水を飲んだときよりトイレが近くなります。

頭が冴え、眠気予防

カフェインには眠気予防の効果があります。仕事中頭をスッキリさせるために、コーヒーを飲むという人が多いですが、紅茶も同じ効果があります。お酒と同じで、カフェインも強い人と弱い人がいて、カフェインに敏感な人は、お昼過ぎにカフェインをとっても、夜眠りにくくなるという人もいます。

ダイエット効果

カフェインにはまた、脂肪の分解や燃焼効果があります。特に体を動かす前、運動前にカフェインを採るのが有効と言われています。ただし、紅茶を飲めば痩せられる!という短絡的な考え方ではなく、紅茶を上手にダイエット生活に取り入れたいものです。そして、紅茶がダイエットにいいからと言っても、砂糖やミルクを入れてしまっては元も子もありません。あくまで、ストレートで飲むのであれば、という限定です。

紅茶の効能:タンニン

風邪予防

紅茶の渋みとして味わえるのが、タンニンという成分です。タンニンは殺菌作用があります。風邪気味のときには水でうがいをするより、紅茶うがいをおすすめします。

口臭予防

紅茶のうがいは、舌や歯に着いた菌を殺菌してくれるため、口の中がすっきりとして、口臭予防にも役立ちます。

紅茶の効能:フッ素

虫歯予防

フッ素と言えば、歯磨き粉にも含まれている、歯の再石灰化を促す成分です。それが紅茶にも含まれているのです。ただし、ステインと呼ばれる歯の着色汚れの原因である物質も紅茶には含まれているので、紅茶でうがいをしていれば歯磨きはしなくてもいい、というわけにはいきません。おすすめのうがいの仕方は、1杯は紅茶の香りと味を楽しみ、茶葉を捨てずにうがいに使用します。

紅茶の効能:テアニン

リラックス効果

紅茶に含まれる、アミノ酸の一種のテアニンという物質は、リラックス指標のアルファー波を出す効果が認められています。不安傾向のある人や、ストレスの緩和に役立ちます。それに加えて、紅茶の冒頭の「紅茶の種類」のところでお話ししたように、紅茶にはバラやスズラン、蘭などの花香を持つものがあり、その風味が私たちをリラックスさせてくれます。アールグレイをはじめとして、フレーバーな着香をすることにより、リラックス効果を生み出すフレーバーティーもあります。

美味しい紅茶の入れるためのポイント

ポットに入った紅茶

美味しい紅茶を提供するためには、紅茶のことをよく知り、ていねいに入れるということが何より大切になります。まずは、美味しい紅茶を入れるためのポイントを4つご紹介します。

水の基本

まず基本の水ですが、紅茶には軟水が向いています。日本の水道水は、だいたい軟水なので、紅茶には適しているので、ミネラルウォーターを購入する必要はありません。ただ、日本でも硬水に近いところがありますので、そのような地域では軟水を購入したほうが美味しい紅茶を入れるためにはいいようです。

ペットボトルのミネラルウォーターが必要ない理由はもうひとつあります。美味しい紅茶のためには、空気をたっぷり吸った水が必要なのです。空気を吸った水って?という質問が聞こえてきますが、実は、水道水を蛇口からバーっと出すときには周囲の空気をたっぷり吸いこんでいるのです。これが美味しい紅茶にとってとてもいいのです。

空気を含ませるために、蛇口から勢いよく出してすぐの水を、ヤカンに入れて沸騰させます。あらかじめ汲んでおいた水を使うのはNGです。

お湯の温度

次に、一番大切なお湯の温度についてです。お湯を沸かすと100度になると思っている方も多いかと思いますが、お湯は沸騰しきった後でも95度です。

そして、沸騰しはじめにポコポコと泡が出ているときには80度程度にしかなっていません。ポコポコっと泡が出始めてからさらに1分くらい沸かし、10円玉くらいの大きな泡が出て、ブクブクっとお湯が跳ねるまで沸騰させたお湯を使用しましょう。

茶葉の量

高級な茶葉を使用する場合と、そうでない場合とでは茶葉の量は変わってきますが、ここでは高級な茶葉の基準をお話しします。そうでない場合は茶葉の量をもう少し増やしてください。

ティーカップ1杯(150CC)で1グラム〜2グラム、2杯で2グラム〜3グラム、3杯で3グラム〜4グラムが適量です。ただ、1杯分だと量が少なすぎて、ポットの中で対流が不十分となり、2杯分から作るほうが美味しくできます。

一般的なティースプーン山盛りで1.5グラムから2グラムになりますが、茶葉の形状によっても変わってくるので、電子計量器を使うと安心です。慣れてくるとお好みに合わせて、ティースプーンでも適量がわかるようになります。また、ミルクティーなどは少し多めにするなど、好み次第で調節しましょう。

ティーポットの種類と形状

ティーポットはガラス製の丸いものを使用します。なぜかというと、ポットの中に注いだ沸騰したお湯のジャンビング(お湯のはね方)の様子がガラス製のものはよく見えるということと、丸型のものは中のお湯が上手く対流しないのでジャンビングしないのです。

ただ、丸型であればどんなときでも対流するかというとそうではありません。お湯の水面が、ポットの丸いカーブのところまで届いていなければ、対流丸型のポットを使う意味がありません。ポットの丸くなった部分以上にお湯がくるようにするためには、お湯をたっぷり注がないといけないということ、そしてその分茶葉も多く必要になってきます。2人分の紅茶を入れるために、5人分のお湯と茶葉を入れなければいけないとなると、もったいないということになります。そのためには1人用、2人用など、必要量に応じてのポットを使う必要があります。

紅茶葉の保存方法

紅茶葉は生きています。空気に触れると酸化していきますので、できるだけ密閉させることが大切です。最初から袋に入っている茶葉は、開けて空気を抜いてから密閉アルミ袋などで保存します。チャック付きのものが便利です。玉露や煎茶は冷蔵保存をした方がいいのですが、紅茶葉は常温保存が適しています。

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美味しい紅茶の入れ方

紅茶を注ぐ

それでは美味しい紅茶の入れ方を、順をおってご紹介します。

    1. 人数分の紅茶の種類にあった、人数分の紅茶葉と、ガラスポットを用意する
    2. 水道の蛇口から勢いよくヤカンに水を注ぎ込む
    3. お湯が激しくジャンピングするまで沸かす
    4. ガラスポットに計量した紅茶葉を入れる
    5. ガラスポットに、高い位置から沸騰したヤカンのお湯をたたきつけるように注ぐ
    6. ポットにフタをして蒸らす

以上の流れで、ていねいに入れましょう。

美味しい紅茶に合うデザートメニューを用意しよう

紅茶とスイーツ

紅茶をメニューに追加するなら、美味しい紅茶に合わせてデザートメニューも用意しましょう。

紅茶、日本茶、コーヒー、飲み物によって、合うお菓子は違います。繊細な風味を味わう紅茶に合うお菓子の代表格は、フルーツを使ったものです。なぜかというと、先にご紹介したとおり、紅茶には花香やフルーティーテイストの風味が漂うものが少なくないからです。特にダージリンなど、繊細な香りを楽しめる紅茶には、フルーツ系のお菓子がとてもよく合います。具体的にはというと、アップルパイやフルーツの入ったパウンドケーキなどが、サイドメニューとしては最適です。

手軽なメニューだと、紅茶とクラッカーの上にブルーベリージャムをのせたものも紅茶によく合います。少し以外かもしれませんが、和風の大福などあんこ系、中にフルーツが入ったフルーツ大福も合います。アッサムなど濃厚な風味でミルクティーに適している紅茶は、バウムクーヘンやチーズケーキ、生クリームたっぷりのシフォンケーキなど、甘みだけのシンプルなお菓子が合います。

そしてちょっと逆説的ですが、アールグレイなど、柑橘系の香りをつけたものは、その香りを活かせるように、フルーツを使ったお菓子というより、アッサムと同じように、クッキーや甘みだけのシンプルなお菓子が合うようです。

提供できる紅茶を数種類にするなら、お菓子もそれに合わせて用意したいものです。メニューに紅茶とお菓子のセットの写真を載せるなどすると、選んでもらいやすくなります。また、紅茶は、目でも楽しめます。紅茶のオレンジ色や赤い色と美しいカップ&ソーサー、美味しいお菓子の取り合わせは、特に女性にとって嬉しいメニューになります。

まとめ

紅茶を飲む女性

いかがでしょうか?

紅茶は、リラックス効果のある飲み物です。美味しい紅茶がいただけるお店というのは、それだけでお客様にとって、安らげる場所にしてもらえます。そして、紅茶に合うお菓子とセットで、メニューに加えることで女性のお客様に足を運んでもらえ、デートにも使ってもらいやすくなります。

紅茶の種類とお水、ちょっとした入れ方のコツに気をつければ、美味しい紅茶を提供することが可能です。ぜひ、メニューに加えてみてはいかがでしょうか?

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