飲食店がサブスクリプションサービスをするメリットを解説|実際の事例や話題のサービスも紹介

飲食店

近年、「サブスク」こと「サブスクリプションサービス」の勢いが増しています。

サブスクリプションサービスは当初、主に音楽や動画配信サービスにおいて導入されていました。しかし、今では多くの飲食店がサブスクリプションサービスを導入しています。

そこで、この記事ではサブスクリプションのサービス概要をふまえたうえで、飲食店が導入するメリットやデメリットについて詳しくご紹介します。

また、実際にサブスクリプションを導入した飲食店の事例や、飲食店向けサブスクリプションサービスについても解説します。これからサブスクリプションの導入を考えている飲食店オーナーの方や、新しい経営方法を検討している方は必見です。

サブスクリプションサービスとは

サブスクリプションサービスとは、消費者が定額を支払うことで、一定期間サービスが受けられる、というビジネスモデルです。従来のビジネスモデルでは、1つの商品に対してその都度支払いを行うというものでした。

しかし、サブスクリプションは一定額を先に支払うことで、一定期間にわたり、サービスの提供を保証するというものです。例えば、「月額500円で音楽が聴き放題」といった音楽配信サービスがこれに該当します。音楽配信サービスのGoogle Playや動画配信サービスのNetflixなどがわかりやすい例でしょう。

このように、サブスクリプションサービスには「定額制のサービス」といった意味があります。今では「サブスク」と略して使われることも多く、身近な言葉となっています。

飲食店におけるサブスクリプションのメリットとデメリット

では、サブスクリプションを飲食店で導入すると、店舗側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。また、デメリットについても詳しくご紹介します。

飲食店がサブスクリプションを導入するメリット

売上の目標が立てやすい

サブスクリプションを導入すれば、売上は「人数×月額料金」という式で簡単に割り出すことができます。従来のビジネスモデルは、一人ひとりの顧客が支払う金額をシミュレーションしにくいのが難点でした。

しかし、サブスクリプションを導入すれば、目標値が立てやすいというメリットがあります。

売上が安定する

飲食店は季節や天候など、さまざまな要因によって売上が上下します。しかし、サブスクリプションを導入すれば一定額の売上が確保できるため、安定した経営が可能です。

また、安定した売上が見込めれば、仕入れも安定します。このように仕入れと消費を安定させることで、食品ロスを削減できるというメリットもあるのです。

新しい顧客を獲得しやすい

サブスクリプションサービスの導入は、話題性があります。そのため、サブスクリプションサービスを始めれば知名度が上がり、新規顧客を獲得できるチャンスが増えるでしょう。

さらに、サブスクリプションサービスを導入している話題性だけでなく、顧客に「お得だ」と感じさせることができればより効率よく新規顧客を獲得することができます。

リピーターを増やしやすい

サブスクリプションサービスを利用する顧客には、「元を取りたい」という心理がはたらきます。その結果、何度も店に足を運ぶでしょう。

結果的に、その顧客はリピーターとなります。サブスクリプションを導入することで、新規顧客を増やしながら、リピーターを生み出すことができるのです。

未利用の顧客が一定数いる

サブスクリプションサービスを利用しているものの、店舗にほとんど訪れない未利用の顧客が一定数います。つまり店舗側としては、サービスを提供せず、売上だけが上がるという状況です。

顧客からするともったいないですが、店舗側からすると純粋に売上だけが伸びることになります。

飲食店がサブスクリプションを導入するデメリット

導入にコストと手間がかかる

サブスクリプションを導入すると、一般的にサービス利用料や、サイトへの掲載料がかかります。また、サブスクリプションの仕組みを、スタッフ全員に周知する必要もあります。

さらに、サブスクリプションを導入した分、仕入れや経費の変動にも対応しなければなりません。このように、サブスクリプションを運用するまでにはさまざまなコストと手間がかかります。

しかし、運用が板につけばリピーターが増えるなど、店舗側にとって大きなメリットにつながるでしょう。

損益分岐点を越えない計画が重要

サブスクリプションサービスを始めるには、損益分岐点を越えないような料金設定が必要です。顧客に対するお得感を出すのは大切ですが、店舗側が損をしては意味がありません。損失をフォローするための策を考えなくてはならないのです。

例えば料金を安く抑えたうえで、数に制限を設けるなどといった対策が必要となります。サブスクリプションを導入する際は、損失を最小限に抑えられるよう、サービス内容を工夫しなくてはなりません。

リピーター確保につながるメニュー開発が不可欠

サブスクリプションを導入したら、確実にリピートしてもらうことが重要です。顧客はただ安いだけではリピートしてくれません。お得なうえに、美味しいことがリピーター増加のポイントです。「何度も通う価値がある」と思ってもらえるよう、美味しさや質の高さにこだわりましょう。

また、ひたすら同じメニューでサブスクリプションサービスを展開していては、いずれ飽きられてしまいます。リピートしても、飽きないようなメニュー開発も必須です。

計画的な在庫管理が必要

サブスクリプションを導入すると、仕入れの量や食材の消費量が以前と変わります。特に導入したてのうちは、食材の使用量の想定が難しいでしょう。そのため、探り探りで在庫管理をすることになります。

しかし、食材ロスが多くなれば、せっかくサブスクリプションを導入したことで得た収益が無駄になってしまうかもしれません。適切な在庫管理で食品ロスを減らし、より効果的に収益を上げる必要があります。

サブスクリプションサービスを導入した飲食店の事例

近年では、サブスクリプションを導入する飲食店が続々と登場しています。他店の事例を見ることで、サブスクリプションの導入イメージができるかもしれません。

そこで、ここからは実際にサブスクリプションを導入した飲食店の事例をご紹介します。

野郎ラーメン

ラーメンのチェーン店、野郎ラーメンでは月額9,460円のサブスクリプションサービスを展開しています。内容は、1日1杯「豚骨野郎」・「味噌野郎ラーメン」・「汁なし野郎」のいずれかが無料になるというものです。

野郎ラーメンの看板メニューである、豚骨野郎は通常、1杯860円で注文できます。つまり、月に11杯以上食べれば元が取れる計算です。

一般的には多いと感じるかもしれませんが、ファンにはメリットの大きいサービスといえます。

金の蔵

居酒屋のチェーン店で有名な金の蔵でも、サブスクリプションを導入しています。

利用はモンスターパスというサイト、もしくは公式アプリから可能です。月額料金は1,980円とリーズナブルで、1回1,800円のプレミアム飲み放題が月に3回利用できるというものです。月に1回以上飲み放題を利用する方にとってお得なサービスといえます。

また、金の蔵ではこれ以外にも月額290円の「ファーストドリンク定期券」や、月額4,000円の「プレミアム飲み放題定期券」など、さまざまなサブスクリプションサービスを展開することで、顧客のさまざまなニーズにこたえています。

農家の台所

新宿にあるサラダバー「農家の台所」では、少々ユニークなサブスクリプションサービスを展開しています。

「農家の台所ベジタブルパスポート」というサービスで、月額11,000円です。内容は1日に1回、以下のいずれかが無料になるというものです。

  • ランチ御膳
  • ディナーのサラダバー
  • テイクアウト弁当

このように、特典を自分で選べるようにすることで、顧客の飽きを防いでいます。

また、ここでは野菜を中心とした料理を多く提供しているのが特徴です。そのため、健康への注目が高まる昨今では、特に注目を浴びやすい飲食店といえるでしょう。そこで、さらに話題性のあるサブスクリプションサービスを展開することで、メリットを最大化しています。

飲食店におすすめのサブスクリプションサービス

最後に、飲食店向けのサブスクリプションサービスをご紹介します。自店に合ったサブスクリプションサービスを導入することで、より自店の知名度を高め、新しい顧客にリーチできるでしょう。

ぜひ、提供する料理のジャンルや業種に合わせて選んでみてください。

サブスク

サブスクは、累計2,500店舗以上の販売促進を手掛けてきたアクティブ・メディア株式会社が運営するサブスクリプションサービスです。サブスクを使えば、さまざまな定額制チケットを販売できるほか、アプリ内で全ての決済ができます。

導入初期費用は2020年11月現在で0円です。月額費用は1店舗ごとに10,000円からと設定されています。

さらにアプリ内で顧客台帳を作り、来店回数にもとづいて顧客を分類する機能も搭載しているのが特徴です。この顧客管理機能で自店の客層を把握し、販売促進に役立てることができます。

GMOおみせアプリ

GMOおみせアプリは、6,000件以上の店舗が導入しているサブスクリプションサービスです。顧客のニーズに合わせた支払いの周期を自由に決定することができるほか、「定期自動支払い」機能をオプションで付けることもできます。

また、月々の利用料は同サービスを通した売上の2%です。固定費でなく、その月の売上に応じた費用を支払う仕組みで無駄がありません。

さらに、アプリは決済だけでなく、会員証やスタンプカードとしても活用可能です。会員証のデザインは、店舗側で自由に決めることができます。

MONSTER PASS

MONSTER PASSはコストをかけず、気軽に利用できるサブスクリプションサービスです。初期費用や月額費用が一切かかりません。必要なのは決済手数料のみなので、コスト重視の飲食店におすすめです。

なおMONSTER PASSを導入するには、自店のSNSアカウントやWebサイトをリンクさせるだけなので、非常に簡単です。牛角やしゃぶしゃぶ温野菜など、これまで50ブランド、300店舗以上の導入実績があります。

POTLUCK

POTLUCKは月額制テイクアウトに特化したサブスクリプションサービスです。POTLUCKの掲載費は無料で、導入初期費用もかかりません。月額のサービス利用料は売上の20%です。

テイクアウトの予約はLINEや管理画面、またはメールで確認することができます。

オペレーションも非常に簡単なので、テイクアウトメニューで集客を考えている飲食店にとってもメリットの大きいサービスといえるでしょう。テイクアウトなら混雑時に顧客を逃してしまうことがなく、配席を考慮せずに売り上げを伸ばすことができます。

まとめ

飲食店におけるサブスクリプションの導入についてご紹介しました。

サブスクリプションは一見、赤字覚悟のビジネスモデルに見えるかもしれません。しかし、きちんと計画を立ててサービスを開始すれば、売上拡大に大きく貢献してくれます。

また、通常ではリーチできないような顧客を呼び込める可能性があるのも、サブスクリプションの大きなメリットです。このことから、今後飲食店でのサブスクリプションサービスは増えていくでしょう。

話題性のある今のうちに導入を検討してみてはいかがでしょうか。


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