
古い倉庫をリノベーションしたカフェやレストラン、ライブハウスがSNSやメディアで紹介され、その意外な取り合わせが話題を呼んでいます。築年数のたったレトロな外装とユニークな内装とのギャップが新鮮な魅力を生み出し、若い世代から親子連れまで幅広い層の集客に成功しています。
そこで今回は、倉庫をおしゃれなカフェに蘇らせるリノベーションのポイントをご紹介します。
倉庫カフェとは
これまで倉庫として使われてきた古い建物をリノベーションしたカフェのことで、飲食店の1つのスタイルとして定着しつつあります。倉庫カフェと同様に、旧家の蔵や納屋を改造した蔵カフェ、納屋カフェも隠れ家的な魅力で人気スポットになっています。
リノベーションとは、既存の建物に大がかりな工事を施すことで機能性を高めたり、新たな価値を付け加えることを意味します。老朽化した箇所や汚損した部分を改修して原状回復を図るリフォームとは異なり、物件によっては新築と同程度の大規模工事になることもあります。
倉庫をカフェにするメリット・デメリット
倉庫は物を貯蔵・保管しておくための建物ですから、多くは鉄骨造りで内部は暗く殺風景な空間です。そんな空間を、飲食を提供するカフェにするメリットとデメリットについて見てみましょう。
メリット
- 賃料や維持費が格安
倉庫を購入する場合、価格は400万~1,000万円というのが相場とされています。賃貸物件でも一般のテナントビルより賃料が格安のため、初期費用も維持管理費も低く抑えることができます。 - 解体にかかるコストを抑えられる
倉庫リノベーションも、内部の解体工事から始まります。工事には作業員や重機使用などの費用がかかりますが、倉庫は間仕切り壁やドアなどがないので作業員も少人数ですみ、重機もそれほど必要としませんから、解体費用を安く抑えることができます。 - スペースが広くレイアウトしやすい
床面積が広く天井も高いので、自分のコンセプト通りにレイアウトをすることが可能です。建物の構造によっては、天井を吹き抜けにしてさらに開放的な空間を演出することもできます。また、間仕切り壁を新たに設置することで、個室を造ることもできます。
デメリット
- 電気・水道・ガスなどのインフラが未整備
電気や水道は引かれていることが多いのですが、電気の容量や水回り(キッチン、下水、トイレ)を飲食店向けに改修する必要があります。また、ガスの配管工事に空調、排気工事も必要です(設備工事については次項で詳述)。もともと飲食店仕様ではないだけに、インフラ関係にコストがかかる点が一番のデメリットといえます。内装工事費は、厨房機器や調理器具の設置も含め、1坪当たり45万~95万円が相場とされています。 - 耐震・防犯などのセキュリティの不備
1981年以前に建てられた倉庫の場合、旧耐震基準で造られているため、耐震補強工事が必要になる場合があります。また、現金を扱うわけですから、セキュリティーシステムの導入も考えなければなりません。
倉庫カフェをつくる方法
安い倉庫物件を見つけて、友人の手を借りながらほとんどDIYでカフェを完成させたという実例もありますが、そんな時間も技術もないという人は、リノベーションの施工会社に物件探しから依頼することになります。施工会社の選び方と、設備工事を依頼するときのポイントを、下記にご紹介いたします。
リノベーション会社の選び方
施工会社とひと口に言っても、住宅専門、店舗専門というように得意分野があります。さらに、デザインに強い会社、水回りや設備交換が得意な会社などそれぞれカラーがありますから、自分の置かれている状況に最適な会社を選ぶようにしましょう。
インターネットで調べる場合は、実績のある会社をピックアップし、これまで手掛けた事例をチェックします。資料請求をしてもいいでしょう。自分のイメージと合う会社を2〜3社に絞り、必ず見積りを取って比較検討します。
会社が開催しているセミナーやイベントがあれば参加して、会社の雰囲気や社員の人柄などをつかむことも有意義です。なぜなら、リノベーションを成功させるには、担当者との相性が大きく影響するからです。
自分で探すのが難しい場合は、リノベーションの施工会社を紹介してくれるマッチングサービスを利用する方法もあります。経験豊富なアドバイザーが、無料で提案してくれます。
- リノベりす:https://renoverisu.jp/
- ホームプロ:https://www.homepro.jp/
設備工事を依頼するときのポイント
- 電気工事
電気容量を増やすための電力幹線の改修工事、吸排気ファン、大型冷蔵庫の配線、照明器具やコンセントの配線などが必要です。最近では、携帯電話の充電ができるようにコンセントを客席の近くに設置するお店が増えています。 - 水道工事
厨房にはグリストラップ(油脂分や生ゴミが排水管設備を傷つけないための装置)を取り付けることが義務づけられています。コーヒーがメインで生ゴミなどがあまり出ないカフェの場合は、水道管を太くするだけでも許可されます。 - ガス工事
ガスの配管からガス栓の設置、コンロや給湯器の設置にいたるまで、ガス工事は配管免許をもっている人しかできないので、ガス屋さんに依頼することになります。 - 排気工事
店内の換気扇2か所ほど、厨房のフード、トイレの換気扇の取り付けが必要です。 - 空調工事
熱量の多い飲食店では、オフィスなどに比べると同じ馬力のエアコンでも効きが悪く感じられます。また、本体と室外機の距離が離れてしまう場合も効きが悪くなるため、温度設定を極度に下げてフル稼働状態にしてしまいがちです。それでは消費電力が大きくなるばかりですから、店舗の広さに応じて馬力の高い機器を選ぶのがポイントです。
このほか、倉庫という特性上、耐熱化や防音対策、窓の増設なども必要になることを念頭に置いて計画を立てる必要があります。
倉庫カフェをつくる上での注意点
倉庫をカフェに改造する場合は、建築基準法に定められている「用途変更確認申請」をして許可を得なければなりません。申請手続きは、建物の所有者が行うことになっています。賃貸物件の場合ですと、借主は申請の必要がありません。
借主が必要な手続きは、保健所への「営業許可」の申請です。申請書には手洗い器の設置、食材や食器の収納のしかた、厨房とホールの区別などがわかる配置図などを添付します。これらは施工会社が用意をし、申請も代行してくれます。
倉庫カフェをつくる際にもう一つ気をつけたいことは、近隣の住民に迷惑をかけないことです。静かな倉庫だったのが急に人の出入りが多くなって騒がしくなれば、トラブルに発展する恐れがあります。それを避けるためにも、事前にきちんと説明をして了承を得ておくことが大切です。
まとめ
いかがでしょうか?
倉庫カフェのメリットは、一般のテナントより低予算で開業できる点ですが、費用の相場感や工事のポイントを把握しておかないと、新築のスケルトン物件と同じくらい費用がかかることもあります。「何が必要で何が不要なのかわからない」「新しい情報が欲しい」という人は、信頼できる施工会社を選び、無料相談会などに積極的に参加してアドバイスを求めるようにしましょう。
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