ソムリエの資格を取ってワインを売りにしていこう!

飲食店

ソムリエの男性

最近は、ワインバルやビストロなどカジュアルなお店でワインを楽しむ人が増えています。また、繊細な和食とワインの組み合わせが高く評価され、日本料理店や寿司店などでもワインリストを置いてあるところが多くなっています。

しかし、ワインほど奥の深い飲み物はありません。ワインを提供するためにはかなりの知識とスキルを必要とします。プロのソムリエを雇用できればいいのですが、人件費を考えるとそう簡単にはいかないというお店が少なくないでしょう。そこで、経営者自らがソムリエの資格を取得するために押さえておきたいポイントを紹介しますので、参考にしてください。

ソムリエとは?

ソムリエの女性

ソムリエとは、ラテン語で「荷物を運搬する動物」を意味する「saumarius」が語源とされています。それが13世紀ごろにフランス語で「動物の使い手」を意味する「sommelier」となり、転じて王様に随行して荷物を運搬したり、宮廷でワインの管理をする人を指すようになりました。

18世紀にフランス革命が起こり、王政が廃止されると宮廷に仕えていたソムリエは街のレストランやカフェで働くようになり、やがてワインの専門職として地位を確立していきました。

日本でのソムリエは、レストランやワインショップで、お客さまの相談に応じ、料理と飲み物のマリアージュ(組み合わせ)を提案したりするワインのスペシャリストです。飲み物はワインとは限らず、日本酒やウイスキー、焼酎など、料理の味を引き立てる飲み物全般に及びますから、料理と飲み物の両方に対する深い知識と繊細な感覚を必要とします。

ソムリエの守備範囲はそれだけではありません。ワイン業者からの仕入れ、ワインセラー(フランス語ではワインカーブ)での保管、品質管理、お客様に出すときのグラスの選び方まで担当します。

また、ソムリエには、お客様の興味をひく会話やマナーにかなった立ち居振る舞いなど、プロの接客業としてのスキルも求められます。

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ソムリエになるためにはどうしたらいい?

テイスティングする男性

ワインは原料となるブドウの品種や産地、生産者、生産された年度などによって味や香りが異なります。ワインを個人的に楽しむのであれば、白ワインは魚料理に、赤ワインは肉料理に合わせるといった程度の知識でも困ることはありませんが、お店でお客様にワインを提供する立場となれば、ワインの基礎的な知識を身に着ける必要があります。

そのための方法として、

  • プロのソムリエのいる飲食店で実務経験を積む
  • 調理師やホテル関係の専門学校でソムリエに必要な知識やスキルを習得する
  • ワインスクールで学ぶ
  • ワインの試飲会に参加してインポーター(ワインの輸入業者)の説明を聞く

などがあげられます。

現在、ソムリエの専門学校はなく、ホテルや飲食店でウエイターあるいはバーテンダーを務めながらキャリアを積むケースが多く見られます。

ソムリエの資格を取得するメリットは?

ワインを選ぶ男性客

フランスやイタリアなどワインの本場では、ソムリエは政府が認定する国家資格です。日本には国家資格はなく、日本ソムリエ協会や全日本ソムリエ連盟などが認定する民間資格となります。

資格については次項で詳述しますが、ソムリエの資格を取得した人に与えられる「ブドウの金バッチ」は、ワインを中心とする飲料、食全般の専門知識、さらにテイスティング能力も有するプロフェッショナルであることの証明であり、お客様からの信頼度が格段に高まります。

これまでは、ソムリエがいるお店はいわゆるセレブ御用達のような高級レストランがほとんどでしたが、近年はワインバルやビストロなど若年層向けのカジュアルなお店でもソムリエを雇用して売上を伸ばしているところが増えています。とくに、カジュアルだけどクオリティーの高い料理とワインのマリアージュが楽しめるビストロの人気が高く、デートや女子会、会社のイベントなどに利用されています。

また、フレンチやイタリアンなど西洋料理店だけでなく、和風料理店や中華料理店、焼肉店など業種を問わずワインを提供しているお店が増えています。

しかし、ソムリエを雇用するとなると人件費がかかります。専門職だから高給というわけではなく、初任給は20万円前後で正社員の平均的な賃金ですが、経営が軌道に乗るまではできるだけ経費を抑えたいもの。人件費をかけずにワインを売りにするためには経営者自らがソムリエの資格を取得するのが早道です。次にソムリエ試験のアウトラインを説明しますので検討してみてください。

ソムリエの資格の取得方法について

ソムリエの資格の勉強をする人

プロのソムリエを目指す場合は、日本ソムリエ協会の「ソムリエ呼称資格認定試験」が適しています。全日本ソムリエ連盟が主催する認定試験もありますが、こちらはプロというより一般のワイン愛好家を対象とする資格です。ここでは日本ソムリエ協会(JSA)の試験を取り上げてみます。

JSAのソムリエ呼称資格認定試験は「ソムリエ」「シニアソムリエ」「マスターソムリエ」の3段階に分かれています。

ソムリエ

受験資格は、下記の職務を通年で3年以上経験し、第一次試験日においても従事していることが条件です。

  1. アルコール飲料を提供する飲食サービス
  2. ワイン・酒類飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、教育機関講師、酒類製造
  3. アルコール飲料を取り扱うコンサルタント業務

試験は第一次(筆記試験)、第二次(テイスティング)、第三次(サービス実技)があり、三次試験まで通ると呼称資格認定バッチ(ブドウをかたどった金色のバッジ)が与えられます。

申込み先:日本ソムリエ協会

シニアソムリエ

ソムリエの上位資格です。ソムリエ資格を取得してから3年以上経過し、ソムリエの受験資格と同様の1~3までの職務を通年で10年以上経験し、第一次試験日においても従事していることが条件です。シニアソムリエ試験となると難易度が高く合格者も少なくなるので、有資格者は一目置かれる存在になります。

マスターソムリエ

シニアソムリエの中から関係者の推薦によって認定されるもので、自分で申し込むことはできません。これはソムリエの中で最上位の資格とされています。

まとめ

ワインを選んだソムリエ

いかがでしょうか?

ソムリエ試験は毎年約7,000人が受験しています。合格率は「ソムリエ」が40%、「シニアソムリエ」は20%と、資格試験の中ではレベルの高い部類に入ります。しかし、日ごろからワインに接し、時間を見つけてインターネットのサイトや通信講座などを利用して、基礎的な知識を習得すればそれほど難しくはありません。他店との差別化を図るためにもソムリエの資格を取得し、ワインが売りの繁盛店を目指してみましょう。

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