「魚介」「肉」「野菜」メイン食材別の店作りとメニュー開発のポイント

「おいしい」と評判になれば、好みを気にせずに利用できる店として多くの集客が期待できます。

魚介料理、肉料理、野菜料理などいずれかの食材に強みを持てば、「◯◯がおいしい店」として、その食材が好きなお客様に対して訴求力を高められ、店の個性になります。

飲食店のメニュー開発6つのポイント」では看板メニューの作り方をまとめましたが、ここでは魚介・肉・野菜の食材に絞り込んだメニュー開発のポイントを、居酒屋メニューの事例で解説します。

「魚介」をメインにした店作りとメニュー開発

生食メニューでバリエーションを魅せよう

魚介でポイントとなるのは旬と鮮度。その良し悪しが最もわかりやすいのは刺身をはじめとした生食メニューです。魚介好きのお客様の多くは、刺身やそれに近い生食メニューを注文します。

刺身のおいしさは、その店の食材鮮度が良さにもつながり、焼き物や煮物、揚げ物などその他のメニューに対する期待も自ずと膨らむものです。

例えばアジの場合、生食メニューは刺身をはじめ、たたき(刺身よりも身を細かくきざんだもの)、なめろう(たたきよりも身を細かく切り、味噌などで味付けしたもの)などさまざまなメニューがあります。タイも刺身のほか、刺身の皮目を炙った焼き霜造り、昆布を巻いて味付けした昆布〆、桜の葉を巻いて味付けした桜〆など、生食メニューでも多彩なバリエーションがあります。

また、刺身を野菜とともに盛り付け、塩、こしょう、レモン汁、オリーブ油で味付けしたカルパッチョで提供すれば、和と洋を問わずメニューの幅が広がります。ひとつの食材でさまざまな生食メニューを用意することで、料理の腕前が確かであることをPRできるでしょう。もちろん、生食メニューに限らず、焼き物や煮物、揚げ物といった他の調理法でもメニューを提供することで、メイン食材を魚介に絞り込んでも、魚介をさまざまなメニューで楽しめる店として評判が期待できます。

魚介の種類を絞って注目させる手法

魚介をさらに絞り込むのもひとつの手法です。例えば、マグロを丸ごと1本で仕入れ、頭の身や尾の身、内臓など希少部位も提供するマグロ専門店、あるいは貝類に力を入れる店などは、お客様に対して店のコンセプトをわかりやすくPRでき、話題に上りやすくなるはずです。あるいは、特定の漁港なり漁師なりを直接訪ねて交渉し、その漁港や漁師の漁獲を専門に提供する店であれば、旬によって年間を通じてさまざまな魚介を仕入れられるほか、交渉しだいで仕入れ値を安く抑えられることも期待できます。

「肉」をメインにした店作りとメニュー開発

ブランド化・格付け化を店舗づくりに活かそう

肉は主に牛肉、豚肉、鳥肉に分かれますが、いずれも国産牛、鹿児島黒豚、名古屋コーチンといったブランド化が進んでいます。さらに、牛肉のA5ランクなど、格付けがなされているのも大きな特徴です。店の特徴をわかりやすくPRし、集客を見込む方法としては、メニュー名の前面にブランド名や格付けをうたうのが肝心です。

有名なブランドやランクの高い格付けになれば、仕入れ値は高くなりますが、高級食材だという認識がお客様にも広がります。そこで、高級食材を安く提供することで、集客力を高めるのがポイントのひとつとなります。仕入れ値を安く抑える方法としては、流通経路を可能な限り簡略化し、食肉市場や畜産農家から仕入れるのが一般的となります。

ブランドではなく格付けのみにこだわってみる手法もあります。仮に「A5ランク」であれば、その時期に最も仕入れ値が安いブランドのA5ランクを仕入れるのも1つの方法です。年間を通じて仕入れ値を安く抑えられる一方、お客様に対しては、さまざまなブランドのA5ランクの肉を楽しめるとPRすれば、強く訴求することができます。

ロスを最大限なくし、メニューの種類を増やそう

火を通したメニューが中心の「肉」。切り分ける際に端材が出ることがよくありますが、こうした端材もミンチにすればつみれや肉団子、ハンバーグなどに利用でき、メニュー種類を増やすことができます。賢く使い食材のロスをなくしましょう。

「野菜」をメインにした店作りとメニュー開発

シズル感が溢れるメニュー名を考えよう

健康や美容の面からも注目を集めている食材が野菜。野菜をメインにする場合、メニュー名には、「芯からあったまるぽかぽか野菜煮込み」や「ビタミンたっぷり美肌の彩りサラダ」など、おいしそうで健康や美容にも効果がありそうなネーミングに注力してみることが重要です。

有機野菜や無農薬野菜といった食材へのこだわりをPRするのもひとつの方法です。最近では野菜の産地もメニューに表示するケースも増え、京都の京野菜や石川・金沢の加賀野菜、栃木・那須の高原野菜、新潟の茶豆など、ブランド野菜を使っていることがウリになりつつあります。

地元の農家との繋がりを魅せよう

地元の農家を訪ねて地場の野菜を使用すれば、地産地消ブームにのってお客様からの好感が得られるほか、各農家から生産者ならではの家庭料理や地元料理を教えてもらい、それをメニューに加えても面白いでしょう。

前段の「魚介」でも触れましたが、ひとつの食材でさまざまなメニューを用意すれば、料理の腕前が確かであることをPRできます。

例えばトマトの場合でも、居酒屋メニューで定番の冷やしトマトやトマトサラダ、プチトマトのベーコン巻き串焼きのほか、トマトのおでん、トマトを器代わりにしたトマトグラタン、魚介や肉とあわせたトマト煮込み、卵とトマト炒めなど、さまざまなバリエーションがあります。

いろいろとアイデアを出し、工夫してみてください。

まとめ

さまざまな食材を幅広く使えば、お客様も楽しめ、評判は高まります。さらに、食材を絞り込み、その食材の奥深さをメニューの品揃えに反映させられれば、お客様にとってほかにはない新たな魅力として感じられるはずです。

例えば、期間限定のおためしメニューとして提供し(これはこれで「いましか食べられない」という価値観の醸成になります)、お客様の反応を見ながら改善、良ければレギュラーメニューとして採用する、という流れでメニュー開発を進める方法もあります。

また、既存の食材を使いまわすことで食材のロスを防げば、原価のムダがなくなります。メイン食材を絞り込んだコンセプトの店づくりのも有効といえるでしょう。

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