
お店の開業準備の1つにユニフォームの選定があります。ユニフォームは「歩く広告塔」ともいわれるものですから、ありきたりのものではなくお店の個性を感じさせるものを選びたいものです。
今回は、和食店を開く方のために、日本の伝統衣装をアレンジした「作務衣」に焦点を当ててユニフォームの上手な選び方をご紹介します。
ユニフォームの役割は?
ふだん私服からユニフォームに着替えるとき、「ユニフォームは何のために着るのか」などと意識することはまずありませんが、改めて考えてみると大きな効用をもつアイテムであることがわかります。その主なものをあげてみましょう。
お店のコンセプトを表現できる
スタッフがそろいのユニフォームを着ることで、どんなお店なのかお客様にひと目で印象づけることができます。「明るくにぎやかな店」「落ち着いた都会的な店」「フレンドリーな店」など、その店のコンセプトを表現できるのが最大の効用といえます。
使命感をもって仕事に臨める
ユニフォームを着用するとプライベートとの区別がつき、スタッフの一員として使命感をもって仕事に取り組むことができます。
連帯感が生まれる
仲間意識、連帯感が生まれ、チームワークで効率よく仕事を進めることができます。
責任者がだれかすぐにわかる
スタッフが数人いる店内でひとり違う色のエプロンをしていると、その人が責任ある立場にあることがお客様にもわかります。これはお客様に安心感と信頼感をもたらし、お店に対する期待値を高める効果があるとされています。
機能性・耐久性に富む
動きやすさと着心地のよさを重視し、洗濯を繰り返しても傷みにくい素材を用いているため、汚れやすい作業でもためらわずに取り組むことができます。
服装に迷わずにすむ
ユニフォームがあれば着るものに迷わずにすみ、衣服代も節約できます。また、学校帰りでラフな格好をしているようなときでも直行できるので時間的なロスもありません。
和食店のユニフォームにはどんなものがある?
ユニフォームとひと口に言っても、ホールスタッフのユニフォームは業種ごとに定番のスタイルがあります。レストランであればワイシャツにベスト、蝶タイを結び、男性はこれにジャケットを着るフォーマルな服装が一般的です。
居酒屋やラーメン店は、Tシャツやポロシャツに前掛けといったカジュアルな服装。カフェは、白いシャツに黒いエプロンのシンプルな組み合わせが多く見られます。
和食店の場合は、次のような日本の伝統衣装をアレンジしたものが用いられます。
作務衣(さむえ)
禅宗の僧侶が、修行の一環である作務(掃除や畑仕事、まき割りなど)を行うときに着用した衣服からきています。ゴミが入らないよう上着は筒袖(つつそで)で、下はもんぺを着用するようになっています。
甚平(じんべい)
庶民が着ていた袖なし羽織が、武士の着る陣羽織(じんばおり)に型が似ていることからこの名がついたとされています。上着は半袖、下は半ずぼんで、暑い季節に着るのが基本です。
法被(はっぴ)
武家社会で生まれたもので、背中の白い染め抜き紋が特徴です。現在は消防の出初式やお祭りのときに着用されています。
茶衣着(ちゃいぎ)
茶人が着用していた衣服という説や、婚礼の式後に花嫁が客人にお茶を出すとき着る衣服という説があります。
この中でもっともポピュラーなユニフォームは作務衣です。次に作務衣の選び方について見てみましょう。
作務衣を選ぶときのポイント
作務衣にはさまざまな種類があり、用途に応じて選び方が違ってきます。飲食店のユニフォームとして着用する場合は、店のコンセプトに合った「色」、動きやすい「素材」、体型にあった「サイズ」を選ぶことがポイントです。
色の選び方
作務衣はもともと作業着であることから黒、こげ茶、茶、藍色、深緑、からし色、えんじなど落ち着いた色が多いのですが、近年は赤やピンクなど明るい色で、花柄が入った可愛い作務衣も登場しています。客層が若い世代でカジュアルなお店の場合は、こうした明るいものが適しています。
また、色にはさまざまな心理効果があり、赤やオレンジ、黄などの暖色は食欲を増進させ、反対に青などの寒色は食欲を抑える作用があるとされています。
大手のハンバーガーショップやファミリーレストランなどの看板にはたいてい赤・オレンジ・黄が使われていますが、この食欲増進効果をねらったものと考えられます。ユニフォームの色もそうした心理効果を考慮して選ぶといいでしょう。
素材の選び方
作務衣の素材には、綿、綿麻、麻、デニムなどの天然素材と、ポリエステル、綿とポリエステルの混紡素材があります。
綿100%は着心地のよさは抜群ですが、汚れやすく、汗をかいても乾きにくい、シワにもなりやすいというデメリットがあるため、あまりユニフォーム向きとはいえません。それに対してポリエステルは、汚れにくく、濡れても乾きやすいのがメリットです。通気性が悪いのは難点ですが、食器洗いなど厨房の補助作業も行う場合はポリエステルが適しています。
麻は、通気性に優れているので暑い季節は快適ですが、冬場はふさわしくありません。デニムはゴワゴワするイメージがありますが、今は肌触りのいいソフト仕上げが主流になっています。綿とポリエステルの混紡は、20%対80%のようにポリエステルの割合が多いほど扱いやすくなります。
サイズの選び方
サイズが大きすぎたり小さすぎたりすると見た目が悪いだけでなく、動きにくくて作業効率が落ちてしまいます。作務衣のサイズはSSから4Lまであり、男女兼用もあります。SSは女性の洋服のSに相当するサイズです。
作務衣も一人ひとりの体型に合わせて選ぶのがベストですが、アルバイトが多い飲食店の場合は、S・M・Lの3パターンをそろえるところが多いようです。
飲食店は清潔第一ですから、ユニフォームは1人につき最低2着は支給し、こまめに洗濯することを徹底する必要があります。
作務衣はどこで買えるの?
作務衣の店舗販売を行っているところは少なく、よく知られているところとしては大阪と東京に店舗を構える「こうたりや」があります。
一部のデパートでも取り扱っていますが、ユニフォームを注文する場合は通販を利用するケースがほとんどです。
まとめ
いかがでしょうか?
作務衣の魅力は優れた機能性と合理性にあります。歩く、座る、立つといった人間の基本的な動作がしやすいように作られていますから、とくに和室のある飲食店のユニフォームには最適です。若い女性スタッフも気に入る新感覚の作務衣を取り入れ、お店のもう1つの看板として定着させてみてはいかがでしょう。
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