プロに聞く、ネット時代に対応した飲食店の採用戦略とは(前編) 求人・採用特化型検索サイト「Indeed」を活用した採用のコツ

開業・経営

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「募集してもなかなか人が集まらない」「採用してもすぐに辞めてしまう」……飲食店の経営者であれば共通の悩みではないでしょうか。そこで、「求人・採用のための検索サイト・Indeed」を運営する、竹嶋正洋氏に、ネットを活用した求人・採用のためのコツを教えていただきました。

求人・採用に特化した検索サイト・Indeedのサービス内容とは?

ーーまずIndeedのサービス内容を教えてください。

竹嶋氏

Indeedは、いわばgoogleやYahoo!と同じ、求人や採用に特化した「検索サイト」です。

まずIndeedのサイトTOPに行っていただくと、検索画面が出てきます。そこに、例えば「飲食」「東京」と入力して検索していただくと、検索結果画面になります。その結果のひとつをクリックしていただくと、あるものは求人媒体のページに飛び、また別のあるものはどこかの飲食店が自社で作られた採用ページに飛ぶ場合もあります。

我々のお取引先様には大きく分けて3種類ございまして、ひとつはアルバイト情報などを掲載している「媒体社」様、ふたつ目は「人材派遣業社」様、最後に、上記のような求人業者を通さず、自分たちで求人活動をされる「企業」様。この3つがIndeedにとってのお客様になります。

Indeedは検索サイトですので、どこに掲載されても検索結果には表示されるようになっており、現在、200万件程度の求人情報があります。

ーー飲食業界は、何10店舗も運営されているチェーン店もありますが、多くは経営者の方が店長や調理もかねているような小規模な店舗がほとんどです。そういった店舗でも求人・採用活動がしやすいような特長はありますか?

竹嶋氏

そうですね、小規模の店舗様ですと自分たちでホームページをお待ちでないところも多いのではないかと思います。そういった店舗様でも、Indeedに登録していただき、必要な項目に入力していただくだけで、手軽に求人広告を作ることができますので、ホームページを用意したりすることも不要です。実は、Indeedの検索結果画面は、1ページに15件の求人が表示されますが、その中の上から3件、下から2件が広告枠になっていて、その間の10件が無料枠になっています。この無料枠には、検索条件に合致した内容であれば、インターネット上の求人情報はすべて掲載されます。

ーー広告ということは、費用が気になりますが……。

竹嶋氏

はい。Indeed上に登録した求人・採用情報ページがクリックされるたびに料金がかかる仕組みです。クリック単価は、いろいろな諸条件によって変動するのですが、1クリック平均20〜200円程度です。使用する料金の上限を設定できるので、お金を使いすぎてしまう心配はありません。

また、新規開店などでいつまでに何人スタッフを集めないといけない、といった期日が決まっているような案件の場合は、企業様の予算にあわせてそれなりの露出が見込めるプランなどもご用意しています。

求職者が検索するキーワードを盛り込んだ求人原稿を書くことがポイント

ーーIndeed上に求人ページを作る際のアドバイスがあれば教えてください。

竹嶋氏

Indeedは検索サイトですので、googleやYahoo!と同様、ページの上の方に掲載される方が見てくれる人も多くなります。この掲載順位は、仕事を探している方、求職者様が検索する言葉=キーワードと、ページに書いてある内容のマッチ度によって決定します。ですので、求職者様がどんなキーワードで検索するのかをよく考慮して、求人ページを書いていただくことが重要になります。これは、Indeed上にページを作る時も、自社サイトで求人ページを作る時でも、この考え方は同じです。

ーー具体的に、こうした方が良い・これはやめた方が良い、というアドバイスがあればお願いします。

竹嶋氏

そうですね。よく見かけるパターンでいうと、求人原稿を書くときに求職者様がどのように探しているかということをあまり考慮せず、雇用する側の思いだったり、大手の会社であれば社内用語を使って原稿を書かれてしまっているということが多いですね。社内用語とかは普通は検索されませんので、検索しても上のページには上がってきません。ですのでシンプルに求職者様が探すであろうキーワードが何なのか仮説立てて原稿に盛り込んでいただいた方がページの上位に掲載されやすくなり、ページを見てくれる人の数も増やせます。

ある事例で言うと、よく見かける表現ですが、求人票に「店舗運営スタッフ募集」と書かれていたのですが、よくよく考えると、店舗運営スタッフって何の業務なのかわからないんですね。それは「販売」かもしれないし「調理人」かもしれない。結局、企業様から広告費を使っているにも関わらず求人が集まらない、というお問い合わせを受けまして色々ヒアリングをさせていただいたところ「アパレル販売」スタッフの募集だったんです。結果、「販売スタッフ」に表現を変えたら1.8倍くらいの求人が集まった、というケースがありました。 「店舗運営スタッフ」や「店舗スタッフ」ってよく見る表現なんですけど、実は業務を表していないので業務内容がイメージもしづらいですし、そもそも店舗運営スタッフ、で検索する人もいないんじゃないかと。それって雇用主側が勝手に思い描いて作ってしまっていて、実は求職者様はそのキーワードで仕事は探していないんです。

飲食業界ですと「キッチン」「厨房」「調理」「コック」とか、同じ職種でも色々な表現が考えられますので、そのキーワードを変更しただけで応募数が増えた、というケースもありましたね。

ーー飲食業界は、特に小規模の店舗を運営されてるような経営者の方ですとITに不慣れなケースが多いのですが、Indeedに登録すれば、そういった具体的なアドバイスももらえるのでしょうか?

竹嶋氏

はい。我々の営業担当がつかせていただいて、書き方のサポートやヒント、おせっかいに思われるかもしれませんがいろいろお話をさせていただきます。

いろんな業界の方とお話ししますが、たとえばスモールビジネスですと経営者の方、大手ですと人事の方とお話させていただくと、こと採用に関わる方はITに不慣れな印象は確かにあります。
特にスモールビジネスの経営者の方であれば、採用だけが業務ではないので、お忙しい業務の20〜30分の合間に我々のシステムを使って求人原稿を書いていただいている場合がほとんどではないかと思います。とは言え、求人原稿を書くプロではないですし、むしろちょっと余った時間で思いついたことを書いている。我々の方ではいろいろなデータを元にして求人原稿を書くことに関しては経営者の方よりは時間をじっくり使えますし、いろいろなバリエーションを提示させていただくこともできます。広告をご利用いただくことに対する付加価値として我々のサービスをご利用いただければ、と思います。

我々と話をする中で、ITやインターネットでの集客のコツを知っていただいて、同業他社より先にITに手を出した方が、逆に先行者利益を得られるのではないでしょうか。学生がアルバイトを探すにしても、サラリーマンが今日の飲み会の場所を探すにしても、今はみんなPCやスマホで検索して探す時代ですから。

ITの活用で効率的な人材確保を!

ビジネスを拡大したいと思ったときにいちばん重要かつ苦労するのがスタッフの確保です。竹嶋氏の言葉にあるように、今はさまざまな情報をインターネットで検索する時代。求人・採用するにも利用しない“手”はありません。

Indeedであれば、簡単な登録だけで小額の費用でも広告を出せて、求人・採用情報をより多くの人に見てもらうためのアドバイスも受けられます。売上拡大のために、ITの活用を積極的に行いましょう。

後編では、アメリカ生まれの同サービスならではの活用方法と、「採用してもすぐに辞めてしまう」という悩みを解決するためのヒントをお伝えします。

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