店舗で使うレジマニュアルの作り方|実際に使用する際のポイントは?

開業・経営

飲食業界のIT化は確実に進んでいるものの、個人の飲食店や小売店においてはバーコードで商品の価格を入力できる機能・システムが搭載された「POSレジ」や「自動釣銭機」などの普及は課題が残っています。レジ操作を人的リソースに頼っている以上、ルーティンワークの効率化やヒューマンエラーの防止に関わる課題解決は困難です。ただ、設備環境が不十分であっても、ミスをできるだけ減らすためには対策を講じなければなりません。重要な対策の一つがレジの「マニュアル作成」です。

ここでは、レジのマニュアルを作ったほうが良い理由と作成の具体的な流れ、マニュアル運用のポイントについて解説します。

レジのマニュアルを作ったほうが良い理由

個人経営のお店で従業員数も多くない場合、レジのマニュアルを作るのにも手間がかかります。それでもレジのマニュアルを作ったほうが良い2つの理由を紹介します。

金銭に関わる

1つ目の理由は、レジ操作は金銭に関わる業務だからです。当然ですが、どれだけ規模が小さくても店舗や会社の目的は「利益の増大」です。そのため商品を販売したり、サービスを提供したり分だけの対価をきちんと得る必要があります。レジを扱うたびにミスが生まれるとすれば、会社や企業として立ち行かなくなります。

また、現金の管理がずさんであるほど従業員のモラルも低下する恐れがあります。さらに手順が複雑だったり、従業員によって操作方法がバラバラだと、金銭管理のミスを起こす可能性があります。例えば、伝票上の売上とレジ内の現金の不一致や顧客に対して誤った金額を請求することにもなりかねません。マニュアル化は、レジ操作に関係する一つひとつの作業を見直して合理化する機会になるのです。

レジ業務に関係する接客の質を一定に保つため

2つ目の理由は、レジ業務に関係する接客の質を一定に保つためです。店舗内のさまざまな業務の中でも、レジ作業は複数の従業員が行うこともあり、経験やスキルによって接客の質が異なりやすいといえます。そのため、レジのマニュアルを作ることで新人のアルバイトを含めた各従業員が一定レベルの接客を行えるようになります。

レジ業務の接客サービスの質を向上させるべきなのは、レジでの接客が顧客の印象に残りやすいからです。例えば、購入前の商品説明などに顧客が満足していても、最後の接客対応であるレジで不快な思いをすると全体的な印象が悪いものになる可能性があります。レジ対応では、単に顧客を待たせずに会計を行うことに加えて、従業員の顧客への接し方も大切となるため、レジのマニュアルを作成することで、誰がレジ業務を行っても一定の高い水準のサービスが期待できます。

レジのマニュアル作成の流れ

ここでは、レジのマニュアル作成の具体的な5つのステップについて説明します。

Step1.マニュアルの適用範囲を決める

最初にマニュアルの適用範囲を決めます。なぜなら、マニュアルの適用範囲が明確でないと効果が発揮しづらくなるからです。そのためには、マニュアルを「何を目的に」「どのような基準で」作成するのかを話し合い、適用範囲を確定しておくことが大切です。

レジのマニュアルに関していえば「ミスを防止し、レジの過不足をなくすためなのか」、「顧客に対する印象を良くするためなのか」など、目的が異なれば、適用範囲も変わってきます。

Step2.マニュアル作成のスケジュールを決める

2つ目のステップは、マニュアル作成のスケジュールを決めることです。

毎日の業務に追われて、「いつかそのうち」と考えていると、マニュアル作成は次第に後回しになってしまいます。それを避けるためには、作成のスケジュールをできるだけ具体的に決めておきましょう。また、スケジュール決定時には、マニュアル作成に必要な時間や人数も見積もるのがおすすめです。

Step3.業務内容や作業手順を整理する

3つ目のステップは、マニュアルに組み込む作業の内容や手順を整理することです。例えば、レジ業務をマニュアル化する場合であれば接客、商品のスキャンなどに使う周辺機器の使い方、会計の作業があります。業務ごとに具体的にどのような処理や手順が行われているのかを整理することをおすすめします。

この作業を経ることで、これまで日常的に行っていた業務にもムダやムラ、ムリがあることが分かり、作業がどんどん洗練され、合理化されていきます。

Step4.注意点や懸念点を洗い出す

4つ目のステップは、注意点や懸念点を洗い出すことです。例えば、レジ業務であれば数え間違いやお釣りの渡し間違いなどで、金額の過不足が生じます。その原因と考えられるポイントや従業員がよくしてしまうミスなどを洗い出しておき、マニュアルに含めておけば注意を喚起できるでしょう。

Step5.マニュアルを運用して改善を繰り返す

5つ目のステップは、マニュアルを運用して改善を繰り返すことです。マニュアルは作って満足すべきものではなく、使ってこそ価値が発揮されます。また、最初から完全なマニュアルができるわけはありませんから、改善を重ね、練り直しながら、より現場に即した使いやすいマニュアルへと変えていきましょう。

レジのマニュアルを運用するときのポイント

ここでは、完成したレジのマニュアルを運用するときに覚えておきたい2つのポイントを説明します。

定期的なメンテナンスを行う

1つ目のポイントは、定期的なメンテナンスです。時間をかけて作り上げたマニュアルもしばらく運用すると新たな課題が必ず見えてきます。マニュアルに引っ張られて現場のサービスの質が低下していないか、従業員の声を吸い上げて、フィードバックに努めます。課題が明らかになったら、より質の高い接客が実現できるよう、定期的に更新することを心がけましょう。新しく追加が必要な項目ができたらその都度内容を更新していきます。

わかりやすく伝える工夫をする

2つ目のポイントは、マニュアルには画像やイラスト、動画などを使って分かりやすく伝える工夫をすることです。また、完璧なマニュアルを作ろうと膨大な情報を詰め込むのではなく、必要な情報だけが伝わるシンプルな構成にしましょう。従業員が頻繁に使いたいと思えるように、要点がつかみやすく、瞬時に目的の情報にたどり着けるマニュアルを目指します。

さらに、分かりやすくする工夫として、読み手を意識することも大切です。例えば、新入社員に対してのマニュアルであれば難しい言葉を使わない、年配の従業員が対象ならIT用語をできるだけ使わないような工夫も必要でしょう。

現場に即した、繰り返し使いたいと思えるマニュアル作成を

レジ業務は店舗の売上に直結し、顧客のイメージを決定づける重要な仕事です。それだけにミスを減らし、サービスの質を向上させるためにマニュアルを作ることをおすすめします。また、すでにマニュアルを用意しているのであれば運用する中で改善を重ね、より現場に即した実際的なものに変えていきましょう。

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