ロゴデザインで店舗イメージが決まる!?ロゴを作るポイントとは

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楽しいロゴ制作

この記事をお読みの皆様の飲食店には、店舗オリジナルの「ロゴ」はありますか。

ロゴとはたとえば、スポーツ関連商品を扱う世界的企業であるナイキの特徴的な「チェック」のようなマークや、ユニクロの店頭に掲示されている店名などのことを指します。つまり、世の中にはロゴがあふれているのです。ロゴが巷に溢れているのには、しっかりとした理由があります。それは、ロゴがあることで大きなメリットを享受できるからです。仮に、規模の小さな飲食チェーンや個人店であっても、ロゴを開発し使っていくメリットはあるのです。

そこで今回は、ロゴの重要性やロゴを考えるポイント、安くつくる方法をご紹介していきます。

ロゴとは何か?

ロゴ制作のための会議

そもそも、「ロゴ」とは何なのでしょうか。

  1. シンボルマーク
    「シンボルマーク」とは、ある団体、ある家系、ある運動を表すマークのことを言います。シンボルマークは、文字ではなく団体や個人の持っているイメージや目指す方向を図案化し、表現したものです。いわゆる、日本の「家紋」もシンボルマークに入ります。
  2. ロゴタイプ
    文字を明朝体やゴシック体ではなく、デザイン化したり装飾化したりしたものをロゴタイプと言います。多くの企業では、自社の社名をロゴタイプにして製品に掲示しています。ユニクロや牛角に使われている文字は、すべてロゴタイプとなります。
  3. ロゴマーク
    「ロゴタイプ」と「シンボルマーク」の2つを合わせたものを、「ロゴマーク」といいます。

一般的に「ロゴ」と言う場合は、この3つのうちのいずれかを指します。ですから、店舗用にロゴを開発するとしても、どのタイプのロゴにするのかを決めなければなりません。もちろん、3つとも作ってもよいでしょう。

飲食店がロゴをつくる理由

飲食店のブランディング

なぜ、飲食店がロゴを開発したほうがよいのでしょうか。その理由を明らかにするキーワードは、「ブランディング」です。

ブランディングとは?

ブランディングとは、店舗を「ブランド化する」ということです。ブランド化とは簡単に言えば、「商品、企業、店のことを名前を聞いただけで、誰でも一定のイメージが湧くようにすること」です。

たとえば、ルイ・ヴィトンと言えば高級で作りのしっかりした皮製品というイメージが湧きます。iPhoneでお馴染みのアップルと言えば、スタイリッシュなIT商品のイメージを多くの人に想起させます。例として挙げた2社のように、強いイメージを持っている商品、企業、店のことを「強いブランド力を持っている」と言えるでしょう。

こうしたブランディングは、何も大企業だけができることではありません。仮に、規模の小さな飲食店であっても、ブランディングは十分に実現できるでしょう。

なぜブランディングが必要なのか?

なぜブランディングが必要なのでしょうか。それには、以下のような理由があります。

安売り競争に巻き込ませない

日本におけるデフレ経済は当分続くと予想されるため、消費者の可処分所得は減り続けることが予想されます。そうなると、外食費に使うお金もどんどん目減りしていくかもしれません。そうなってしまった時、消費者は飲食店を選択する基準として、料理の美味しさではなく価格に重きを置くようになります。つまり、「凄く美味しい料理が食べられるお店より、ある程度美味しくて安い店で食べよう」と思うのです。そうなると、飲食店は競合店に勝つために、価格を下げざるを得ません。価格競争は利益率の悪化につながります。利益率を改善するために原価を下げると、今度は料理の質を落とさざる負えなくなり、さらに集客力が下がるという悪循環に陥ります。

こうした悪循環に陥らないためにも、「あの店は少し高いけれど、美味しいから行こう」と思ってもらえるような店舗づくりをする必要があります。消費者から値段以外の理由で選ばれるお店になれば、消耗戦の価格競争に巻き込まれず、一定の売上、一定の利益を安定的に出せるようになります。そのためには、QSCをしっかりすることが大前提となります。しかし、店舗の魅力を消費者に思い出してもらうことは容易なことではありません。それでも、星の数ほどある飲食店の中から来店を検討してもらうためには、自分の店の良いところを思い出してもらう必要があります。

この時、ブランディングされているお店であれば、「思い出す」というよりも反射的にお店の魅力を頭に浮かばせることができます。お客様にとっては、それだけで来店を検討する材料となります。このように、ブランディングされたお店なら、価格を安くしなくても選んでもらえる可能性が高まります。ブランディングには、非常に強い店舗への集客効果があるのです。

「ロゴ」を店舗につけるということは、店舗のイメージとロゴを頭に記憶させるためです。つまり、飲食店がロゴを開発しておけば、消費者の頭にロゴのイメージがインプットされ、ロゴを見ただけで瞬間的に「A店だ!行こう!」となるのです。

収益力が高まる

ブランディングされていれば、安売り競争に巻き込まれず、店舗への集客力は維持できます。店舗への集客を維持できれば、デフレ経済の中でも利益率は高いレベルで保てるでしょう。

店舗の選択力が高まる

複数店舗を展開している場合、A支店に行って満足したお客様は、行ったことのないB支店を見かけただけで来店したいと思うことがあります。なぜなら、A支店と同じロゴがB支店にも掲げられていると、A支店と同じように満足できるお店であると判断するからです。つまり、B支店独自に販促活動などをしなくても、A支店と同じロゴを表示しておくだけで集客ができるのです。

以上のような理由から、飲食店でもブランディングのためにロゴを用意する必要があるのです。

ブランディングする方法は?

では、店舗をブランディングするためには何が必要なのでしょうか。まずは、目に見える部分で消費者に訴えることが重要です。具体的には、以下のようなものによって可能になります。

  • ロゴ
  • ユニフォーム
  • メニューブック
  • POP
  • 店舗そのもの

ブランディングの「中身」をインパクトのあるもので充実させることが大切です。たとえば、カフェなのに本格的なフレンチを出すといった意外性や、安いけれど高級店のような雰囲気のお店など、記憶に残るような店舗づくりをすることが重要なのです。そのためには、QSCの全てを一定のレベルでクリアさせたうえで、1番訴えたい部分を強化する必要があります。たとえば、「接客が丁寧なお店」というブランディングをしたい場合は、具体的にどういう接客を行い、それをどうスタッフに実行させるかを戦略化することです。

このように、中身を作って目に見える形にしていくことが、店舗のブランディングに繋がるのです。ロゴは、ブランディングの重要な要素の1つという位置づけです。

店舗ロゴ作成のポイント

ロゴ開発のポイント

素晴らしいロゴを開発するために、考慮に入れたいポイントについてご説明します。

ブランディングの内容

ロゴの開発で1番重要なことは、ブランディングとして、何をお客様に訴えるのかを決めることです。言い換えるなら、「消費者が他店ではなく自分の店を選ぶ理由」を決めることです。たとえば、「本格的な英国式パブ」を強調するといったことです。訴求するものがないままデザイン会社に依頼をしても、中身のないありふれたロゴしかできないでしょうし、意味がありません。

そこで、まずは以下の項目すべてについてできるだけ細かく、明確な答えを出すようにしましょう。

  • 店舗に来店したお客様を何で満足させるのか
  • ほかの飲食店とどこが明確に違うのか
  • 来店されたお客様が、店舗のことを知り合いに紹介する場合の「ワンフレーズ」をいかにして仕向けるのか

これらが決まったら、いよいよロゴとして「形」にしていく段階に入ります。まずは、店舗で使うロゴを「シンボルマーク」「ロゴタイプ」「ロゴマーク」のどれにするかを決めましょう。飲食店におけるロゴのおすすめは、「ロゴタイプ」か「ロゴマーク」です。

テイストや方向性

ロゴのテイストや方向性を、以下の言葉を参考に決めていきましょう。

  • おしゃれか、実直さか
  • 高級感か、手軽さか
  • スタイリッシュか、可愛いか
  • 女性的か、男性的か
  • 和風か、洋風か
  • シンプルか、デザイン重視か
  • 暖色系か、寒色系か

デザイン

ロゴのデザインは様々な要素を考えて決める必要があります。デザインについて注意したいポイントをいくつかにまとめました。

いろいろな業務や目的に対応、応用可能か

ブランドを立ち上げたら、現在行っているメインの業務以外にいろいろな展開を考えていくものです。例えば、飲食店ならお店で出しているものを店頭で販売する、グッズを作成して販売するなどです。また、ショッピングバッグにロゴを印字した時に、遠目から見てもそのブランドに分かるようであればそれも宣伝になります。様々なものに印字しても印象に残り、ブランドイメージを正確に伝えるものになっているかどうかを考える必要があります。

看板にしていた時には見栄えが良かったのに、グッズに印字するとありきたりになってしまった、というのでは残念ですね。シンプルかつブランドイメージをしっかり伝えるものになっていれば、様々な展開が可能になります。

長く、飽きられずに使えるか

一時の流行にとらわれない、長く親しまれるデザインにしておくなら、ロゴ開発後すぐに流行遅れになってしまうこともないでしょう。また、業態が創業当初と変化してしまっても、ロゴの基本的なデザインを変えずに、ずっと使えるものにしておくなら会社やブランドイメージを残したまま、いろいろな業務に対応できます。

デザイン担当者の負担が少ないか

いくらこだわってデザインしても、複雑すぎるデザインだと当者がデザインするときに時間がかかります。時間も貴重なコストの一部ですから、複雑なデザインは避けたほうが無難でしょう。また、シンプルで応用しやすいもののほうが結果的には見る人の印象に残りやすいものになります。

シンボルを決める

店舗のブランドを託すシンボルを決めると、ロゴマークは決まりやすいでしょう。たとえば、MisterDonuts(ミスタードーナツ)はコックがシンボルです。

ロゴのシンボルを決める際は、以下のようなイメージで選定しましょう。

  • 心を込めておもてなしをする店 → ハートマーク
  • 接客が素晴らしい店 → 笑顔マーク
  • 肉料理にこだわった店 → 肉や牛のマーク
  • 美味しい料理を出す店 → 温かそうな湯気や、フォークやナイフの図案化
  • 料理長がこだわって調理している店 → 料理長の真剣な顔の図案化

ロゴデザイン発注のポイント

ここでは、どこにロゴを発注すれば良いのか、ロゴを発注するの際のポイントについてご紹介いたします。

デザイン会社を選ぶポイント

ロゴのイメージが確定したら、デザイン会社の選定に移りましょう。デザイン会社に依頼する際には、以下のポイントに注意すべきポイントに注意しましょう。以下の条件に合致する会社を選べば、それほど外れることはないでしょう。

  • デザインのことだけを言わず、ブランディングやコンセプトからヒアリングを始める会社
  • 最低でも10案は出してくれる会社
  • 修正に気軽に応じてくれる会社
  • 縦型のロゴと、横型のロゴの両方を追加費用なしで開発してくれる会社
  • デザイン代は、店舗の月額売上の5%以下が目安
  • 費用は高ければ高いほどいいわけではない

デザイン会社に発注する場合、高ければいいものができるとついつい思いがちですが、実際はそうではありません。デザイン会社を選ぶポイントは、ブランディングまでさかのぼって、ロゴを考えてくれるかどうかということです。それさえできていれば、デザイン台が安い会社だとしても、素晴らしいロゴを開発してくれるでしょう。

たとえば、「ツイート」と呼ばれるメッセージを手軽に投稿できることでお馴染みのツイッター社は、ロゴの開発に15ドル、日本円でおよそ1,500円程度しかかけていません。冒頭で挙げたナイキも、開発費用は35ドルです。

デザイン発注のポイント

デザインの発注で理解しておかなければならないポイントは、大きく分けて三つあります。

コミュニケーションにコストがかかる

コミュニケーションにコストがかかるのは、ロゴデザインは種類が多く、なかなかオリジナルデザインのものをすぐに作成できないのが現実だからです。

オリジナルのものができたと思っても、どこか他のロゴデザインに似ていることや微妙にイメージしていたものと違うなどということも頻繁に生じます。そのため何度もデザイナーと打ち合わせをしたりをすることになります。依頼側、受注側双方が時間を取って打ち合わせをし、何度も連絡を取り合ってよりよいものを作り上げていく必要があります。

そのために打ち合わせのために頻繁に訪問するので交通費がかかったり、デザインを制作するために多くのスタッフが集まって話し合いする場合、その分の人件費がかさむようになり、制作費もおのずと高くなってしまいます。

納期日数にコストがかかる

できるなら納期やそれよりも早めに完成、納品されることが理想ですが、ロゴデザインが複雑であったり、何度も修正を行うなら納期が延びてしまいます。そのために思っていた以上に制作コストがどんどん膨らむことがあります。

これらのリスクを減らすためにもこちらの希望を具体的に言語化して伝えるようにしましょう。ただイメージやニュアンスだけの表現をするなら相手に伝わりにくく、誤解が生じやすいものです。

デザイナーのスキルによってコストがかわる

有名なデザイナーやスキルが高いデザイナーならコストも高く設定されています。またデザイナーによっては修正回数を設定している場合があり、もしもその回数を超えてしまうなら追加料金が発生してしまいます。そのためもともと発注にかかるコストを決めていても、実際には予算オーバーになってしまうということがあります。

これ以外にもポートフォリオを確認し、発注先はどの分野が得意なのかを把握するように努めましょう。さらに複数の会社に見積もりをとってもらうことで、どの範囲まで仕事を任せることができるかを比べることもできます。見積もりで費用がかかるところとそうでないところがあるので事前にチェックしておくことも大事です。

ロゴデザインを安く作るには?

自らロゴをデザイン

ロゴのコンセプトが決まれば、ロゴの製作に入れます。自分でロゴを作る人もいるかもしれませんが、ほとんどの場合は、デザイン会社やデザイナーに頼むことになるでしょう。ロゴの良さは値段では決まらないと書きましたが、その中でも安く開発する方法をご紹介します。

コンペ形式を採用する

コンペ形式でデザインを募集できます。この方法はロゴデザインを応募作品の中から選んで決めることができ、ロゴデザインを会社へ発注するよりもコストをかけずに理想のデザインを決めることができます。発注者側の要望と報酬を掲示するのでこちらの意思がわかりやすいというメリットもあります。しかし注意しなければならない点があります。もしあまりにも安い料金設定にするなら応募自体が少なくなりますのでそれ相応の料金設定にしましょう。大体の目安は約1~5万円くらいが相場です。

コンペ形式を行っている会社はランサーズやクラウドワークス、99desigsがあります。

webから検索、発注、購入する

さらにweb上からロゴを選択、購入するという方法があります。メリットとして場合によっては即日購入が可能なものがあるので、気軽に選択できるでしょう。費用も約1~5万円くらいなので、直接会社に発注するよりもコストダウンできますね。これらの方法を扱っているサイトにはcoconalaやロゴタンク、ロゴマーケットなどがあります。

個人デザイナーに依頼する

デザイン企業ではなく、フリーランスのデザイナーに個人的に依頼できます。このときのメリットはデザインの詳細を直接相談できるので、より鮮明に意思を伝えやすくなったり、料金についても交渉しやすいかもしれません。しかしその一方人気のデザイナーにお願いしたい場合、デザイナー自身の仕事が忙しすぎてなかなかこちらの依頼を受け入れてくれないという場合もあるので注意が必要です。また依頼を引き受けてくれても、納期に時間がかかる可能性が出てきます。また人気デザイナーになると料金も10万円近くかかってしまうため、コストを抑えたい場合はあまりおすすめできません。

ロゴデザインの専門サービスを活用する

また最近ではロゴデザインの無料提案を専門に行っているサービスがあります。これはこちらの要望をヒアリングしながらロゴデザインを無料で提案してくれます。もし気に入ったロゴが見つかったならロゴでいくら、文字でいくらと料金が提示されます。気に入ったものがなくても無料で見積もりを行ってくれるので安心して活用できそうですね。これをおこなっている会社はビズアップが有名です。

まとめ

より良いロゴデザインへの道

いかがでしょうか?

ロゴをきちんと開発すれば、店舗の競争力と集客力を上げ、持続的に安定した売上と利益の源泉になることをお分かりいただけたかと思います。

ロゴを開発するためのポイントに留意しながら、よいブランディングとよいロゴを開発しましょう。

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