
20~30人以上の大人数でイベントを催す場合では、居酒屋やレストランなどを貸切で利用するケースが多いものです。関係者以外の人に気を遣うことがなく、食べて飲んで遊べる貸切パーティーは、結婚式の二次会や社内行事など用途は幅広く、今後さらに需要が伸びていくと見られています。
そこで今回は、貸切料金の設定のしかたやパーティー会場として必要な準備などについて、詳しく見ていきましょう。
貸切パーティーが行われるシーンとは
料理やお酒だけでなく、趣向を凝らしたアトラクションも楽しめる貸切パーティーは、さまざまな目的で使われています。レストランや居酒屋などでは、次のようなイベントがよく行われています。
- レストランウエディング・披露宴の二次会
- 会社の忘年会・新年会・歓送迎会・表彰式・記念祝賀会
- 同窓会・クラス会・謝恩会
- 趣味の会(同好会)・発表会
- 合コン・婚活パーティー
- 優勝祝賀会・打ち上げ
- 職場の会議
- 子どもたちを主役とした誕生会やハロウィンパーティーなど
お客様にとって貸切の魅力は、周囲の目を気にすることなく、時間の許すかぎり盛り上がれること、お店のサービスが自分たちだけに向けられることなどがあげられます。ふつうの個室以上にプライバシーが保たれますから、秘匿性の高い話も外部にもれる心配がありません。
貸切パーティーを請け負うメリットは?
では、貸切パーティーを請け負うお店にとっては、どのようなメリットがあるのでしょうか。個人経営の店舗を例に、以下にあげてみます。
原価を抑えることができる
パーティープランでは、コース料理がほとんどでしょう。コース料理では、通常のメニューより1人分の量が少なめになる傾向があります。その分、原価を抑えることができます。
アイドルタイムを有効活用できる
最近では、会議の場としてレストランなどの飲食店に存在するアイドルタイム(ピーク時を過ぎて入店客が少ない時間帯。14~17時頃)に、貸切利用する会社や団体が増えています。殺風景な会議室よりも、よいアイデアが生まれるというのが人気の理由のようです。店側にとっても、本来なら準備中にするところを20~30人の集客になるのですから、双方にとってメリットになります。
リピーターにつながりやすい
貸切パーティーで初めて来店されたお客様に、料理や店内の雰囲気を知ってもらえます。貸切りパーティーをきっかけに、リピーター獲得につながりやすくなります。
貸切パーティーの料金設定のポイント
ホテルのラウンジや高級レストランでの貸切パーティープランは、2時間制で1人当たり7,000~8,500円、そこに施設使用料やサービスチャージなどが加算され、最終的な1人当たりの予算は、10,000円前後というのがだいたいの相場となっています。
カジュアルなレストランや居酒屋の場合は、その半分以下の3,000~4,000円程度の料金が相場といわれています。しかし、店舗のキャパシティー(収容人員)や料理のランク、貸切時間などによっては4,000円でも赤字になる場合がありますし、1,500円で利益が出ることもありますので、すべて一律に考えるわけにはいきません。予約を受ける際に幹事役の人とよく打ち合わせをし、次のような点を確認したうえで、予算を決定する必要があります。
1. 人数の確認
参加者が何人で、どのランクの料理を注文するかによって料金が変動します。店舗のキャパシティが50人とすると、50人で2,000円のコース料理の場合と、20人で1,500円のコース料理では売上に大きな差が出ます。
しかし、60人で1,500円のコース料理で請け負った場合、利益は大きくても定員オーバーによるトラブルが発生し、予想外の事態を招く恐れもあります。よくあるトラブルとして、騒音が原因で近隣住民から警察に通報され厳しい指導を受けたとか、窮屈な店内で大騒ぎされ、店舗の備品を壊され修理代が高くついたといった事例があります。キャパを超えることなく採算の取れる人数を割り出すことがポイントで、多くのお店では「30名様より最大50名様までご利用OK」のように制限をしています。
2. 曜日と貸切時間
金曜日の夜や祝日の前夜など、飲食店のかきいれ時に貸切を依頼されたときは、通常営業で得られる収益に照らし合わせて、料金を考えることが大切です。たとえば、金曜の夜は通常営業で30万円の売上があるとすると、貸切の参加人数は30人という場合、1人当たり10,000円に設定しないと割りに合わないことになります。
しかし、幹事のほうはできるだけ低予算でできるお店を探しているのですから、10,000円で予約を確定することはまずありません。パーティーを2時間に制限すれば、その後の通常営業で少しは売上をカバーすることも可能ですが、終日貸切で4,000円前後の予算でとなると赤字は免れませんので、曜日と時間を確認することも重要です。
3. パーティーの用途(目的)
前述した会議が目的の貸切利用の場合は、飲食がメインではないので大きな収益は望めません。しかし、アイドルタイムですから1人当たり1,500円程度でも赤字になることはありません。もし、ディナータイムに会議やセミナーなどの用途で貸切を希望された場合は、飲食代とは別に場所代として貸切料金を徴収する必要も出てきます。
お客様がそれを快諾してくれればよいのですが、貸切料金を取られるならほかを探すという人もいるでしょう。だからといって、貸切料金を徴収できなければお店の損失が大きくなります。そこで、ディナータイムの貸切を受け入れる際は、飲食を中心とするイベントに絞るほうがいいでしょう。
4. 最低保証金の合意
予約が確定しても、何らかの事情でキャンセルされることがあります。その場合の支払いについて、予約段階で決めておく必要があります。居酒屋などでは、「最低保証金」として人数分の飲食費を設定しておくことが多いようです。たとえば、30人で4,000円のコース料理であれば120,000円を支払ってもらうことで合意を得ておきます。
参加者の中には、当日になってドタキャンする場合もあります。そのときも、この最低保証金で対応することができます。
いずれにしても、予約は電話でやり取りすることが多いので、行き違いが生じてしまうこともあるでしょう。トラブルを未然に防ぐためにも、金額や数字は必ず復唱し、間違いのないようにしなければなりません。パーティー前日には、電話やメールで予定に変更がないことを確認し、当日は気持ちよく来店してもらえるように歓迎の意を伝えておきましょう。
貸切パーティーに必要な準備とは?
貸切パーティでは、店の看板メニューをメインとしたコース料理を提供すればよいでしょう。それだけではなく、唐揚げやポテト、スナック菓子など、酒のつまみの定番も欠かせません。酒類は、飲み放題であれば銘柄を限定することができますが、普通注文の場合は通常どおりの銘柄をそろえておく必要もあります。
また、忘年会や新年会などのイベントにカラオケがつきものです。音響、照明機器を完備しているお店は多いようですが、最近は、ムービーも上映できるよう、プロジェクターとスクリーンを設置しているところが増えています。こうした設備をふだん使う機会がないという場合は、機器のレンタルをする方法もあります。小型のモバイルプロジェクターは、1泊2日で5,000円前後の価格でレンタルすることができます。
そのほか、帰りにタクシーを利用する人がいる場合にも備えましょう。タクシーを利用したいと考えるお客様に対して、お帰りの際にお待たせすること無くタクシーをご案内するためにも、貸切パーティーの前日までには予約をしておきます。そうすれば、貸切パーティー当日に混乱することがないでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?
パーティー会場として個人経営の店が支持される理由は、大手チェーン店とは違い「小回りが利く」ところです。貸切パーティーを成功させるためにも、予約を受けた際には貸切パーティーの幹事様と一緒に企画を練るようにしたいものです。時間が許されるなら、幹事様には下見に来てもらい、当日のプログラムなどの打ち合わせをしておくといいでしょう。
【店舗経営においてはPOSレジが欠かせない】
店舗を経営するにあたって、今やなくてはならないのが「POSレジ」です。POSレジ一つで日々の業務効率化だけでなく、売上管理・分析等を行うことが出来ます。
現在はiPadなどを用いた「タブレット型POSレジ」が主流になっており価格も月々数千円~で利用出来るようになっています。機能性も十分に高く、レジ機能はもちろん、会計データの自動集計により売上分析なども出来るため店舗ビジネスをトータルで効率化させることが出来ます。
「機能を使いこなせるか不安」という方には、操作性が高い「ユビレジ」がおすすめです。業種を問わず累計3万店舗以上で導入されているタブレットPOSシステムで、月々6,900円(税別)からご利用いただけます。
実際の操作方法などが気になる方には無料のオンラインデモも対応可能!まずはお気軽にご相談ください。