
新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)とは

ニュースやワイドショーでは「特措法」と略して説明していることが多いですが、正しい名称は「新型インフルエンザ等対策特別措置法」です。
新型インフルエンザ及び全国的かつ急速なまん延のおそれのある新感染症に対する対策の強化を図り、国民の生命及び健康を保護し、国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにすることを目的として制定され、平成24年5月に公布されました。
出典:新型インフルエンザ等対策特別措置法について | 新型コロナウイルス感染症対策推進室(内閣官房)
今回の改正では感染対策をより効果的にするため、「罰則規定」の追加、「まん延防止等重点措置」の新設など、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」の一部が改正・施行されました。
新設された「まん延防止等重点措置」とは
今回の改正により新設された「まん延防止等重点措置」は、緊急事態宣言下以外に発令できる措置です。
緊急事態宣言発令目安となる「ステージ4相当」に達する前段階の「ステージ3相当」の段階で、特定地域からのまん延を抑えるための対策としての発令、または緊急事態宣言解除後の地域を限定した発令などが想定されます。
特措法改正に対するアンケート結果

出典:紀尾井町戦略研究所<Web調査> 1000人に聞いてみました 「改正後の特措法についてどう思う?」
今回の特措法改正はどのように捉えられているのでしょうか。
2021年1月7日に18歳以上の男女1000人を対象に実施された「改正の賛否等を問うアンケート調査」によると、今回の改正特措法を評価すると回答した人は過半数を超える61.8%でした。
しかし、この改正が新型コロナ感染症を封じ込めるのに十分かどうかという問いに関しては、「不十分である」と回答した人が7割近くとなり、対策としてはより厳しい措置の必要性を感じている人が一定数存在することが伺えます。
日本も欧州のように厳しいロックダウンをすべきかについては、「すべきである」という回答が45.4%、「すべきでない」という回答23.7%を大きく上回っていますが、どちらとも言えないが30.9%という結果となっており、欧州のロックダウンのような強硬策に対しては慎重な意見が多いという結果になっているようです。
新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)改正でなにが変わるのか

今までの時短要請はあくまで事業者の努力義務であって、ルールを無視したといっても店名が公表されるなどの措置はありましたが、罰則などが科されることはありませんでした。しかし今後「緊急事態宣言」「まん延防止等重点措置」発令期間中には、都道府県知事は事業者に対して施設の使用制限を「要請」「命令」できることに加え、必要に応じて事業所への立入検査を行うことも可能になります。正当な理由なく応じない事業者には罰則として以下の「過料」が科せられることになります。
罰則について
命令拒否・立入検査を拒否した場合には以下の過料が科せられます。
命令拒否の場合
緊急事態宣言時 30万円以下
まん延防止等重点措置時 20万円以下
立入検査拒否の場合
緊急事態宣言時 20万円以下
まん延防止等重点措置時 20万円以下
過料とは? 罰金・科料との違い
過料という言葉を聞き慣れない方も多いと思いますが、金銭を支払う罰則の種類は主に「過料」「科料」「罰金」があり、それぞれ以下の違いがあります。
- 過料:「科料」と区別をするため「あやまちりょう」とも呼ばれる。行政上の義務に対して何らかの違反を冒した人に対する軽微な罰則で前科はつかない。
- 科料:「過料」と区別するため「とがりょう」とも呼ばれる。 罰金よりも軽い刑事罰。徴収される金額は1000円以上1万円未満。
- 罰金: 過料と同じくこちらも刑事罰の一種。科料と罰金は罪の重さによって支払いを命じられる金額に違いある。罰金の場合、徴収される金額は1万円以上。
応じられない正当な理由の具体例
罰則の対象外となるケースは以下のようなことがあげられます。
- 地域の飲食店が休業等した場合、近隣に食料品店が立地していないなど他に代替手段もなく、地域の住民が生活を維持していくことが困難となる場合
- 新型インフルエンザ等対策に関する重要な研究会等を施設において実施する場合
- 病院などエッセンシャルワーカーの勤務する場において、周辺にコンビニ店や食料品店などの代替手段がなく、併設の飲食店が休業等した場合、業務の継続が困難となる場合
さいごに
法改正により新たな罰則が追加されましたが、命令に従わなかった場合すぐに罰則を科されるというわけではなく、さまざま事情を考慮し罰則適用は慎重に行われるようです。また、まん延防止等重点措置時の事業者支援については、「国、地方自治体は財政上の措置を講ずるものとする」とし具体的な支援には触れられていないため、今後どのように法律が運用されていくのか動向を見守る必要がありそうです。
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