飲食店を経営していると経済的に落ち込む時期があると思います。
どうして、あの似通った店が景気良いのかと考えるでしょう。おそらくそのお店はお客様からアンケートをしてどんどん良いお店にしようとしています。
しかし、ただやみくもにアンケートをしてもなかなかうまくいきません。お客様の要望を取り入れながら、自分のお店に対して譲れない思いやこだわりを反映しないとお客様は来てくれません。単純にお客様の要望全てをお店に反映してしまえば、個性がなくなります。いかに自分では見えない点をアンケートで情報を得て、お店の欠点を埋めながらお店の長所を伸ばせるかが「アンケート調査」の重要なポイントとなります。
アンケート調査の目的とは
アンケートをする目的とは、「評価」「販促」「顧客情報収集」「コミュニケーション」の4つを得ることです。
- 「評価」とは
アンケートをすることでお店の雰囲気やサービス、料理に対して「点数付けや良し悪し」をお客様に評価してもらうことで、現段階のお店の状況を把握することができます。その情報を元にお店の改善に役立てます。 - 「販促」とは
アンケートでお店の評価を得るだけでは販促にはなりません。次も来てもらうには、アンケートの内容を工夫しなければなりません。 たとえば、「お店に来た理由はなんですか?」「お店をどこで知りましたか?」などのお店に来店する経緯や理由を書いてもらうことで、お客様本人も来店した気づかない理由が明確にされます。 そうすることでお客様が来店した理由を考えさせ、次も行きたいと販促活動に繋がります。 - 「顧客情報収集」とは
年齢、性別、利用頻度などを情報収集することでお店に来店する顧客層を把握することができます。 自店に来店するお客様を知ることでお客様の好むメニューや店内、サービスを改善することが可能になります。そして、他店と比べて自店はどこが強みや弱みなのかを理解することができます。 - 「コミュニケーション」とは
これまで挙げた情報をさらに良くするにはお客様とコミュケーションを取り入れることでお店の雰囲気や士気をあげることができます。 たとえば、アンケートでよかった点を従業員とコミュニケーションをすることでさらに良くしようと心がけることができます。また、店内でアンケート結果を掲載することでお客様との距離を縮めるコミュニケーションにもなります。
アンケート調査の方法とは
アンケート調査は様々な方法があります。
一般的に飲食店では紙面を使ってアンケートをするお店が多いのですが、現在では電子機器や直接コミュニケーションで情報を得る方法も増えてきています。
- 《紙面》
メリット:初期費用が安い、経費削減、情報集計しやすい
デメリット:情報を一括に集めづらい、処理費用がかかる - 《電子機器》
メリット:データ化で情報集計できる、手軽なのでお客様もアンケートしやすい、処理費用がかからない
デメリット:初期費用が高い、故障すると費用がかかる - 《コミュニケーション》
メリット:直接意見を聞ける、正確性がある、人件費のみ
デメリット:非効率、スタッフの能力で変わる
以上3つのやり方があげられますが、費用を抑えて手間をかけるなら紙面、費用がかかるが効率的な電子機器、人件費のみで非効率なコミュニケーション。
全てメリット・デメリットを踏まえてアンケート方法を実施しましょう。
アンケート調査項目を決めよう
アンケート調査で集めたお客様の声をお店に反映させるのは安易なことではありません。また、効率よくお店を改善するためにも、お客様に対する質問を明確にしなければなりません。
- 質問の量や質にこだわる。
- 量が多過ぎればお客様もアンケートを避けてしまうことがあるので意味がなくなります。知りたい情報だけをアンケートにしましょう。
- この質問は絶対必要!
年齢、性別、来店頻度、来店理由、来店経緯、自店の満足度(サービスや料理、店内の雰囲気)、ご意見・ご要望、メルマガやLINE@の登録有無だけでも簡単な質問だけれどもビッグデータを得ることができます。
これに加えて、従業員のメッセージを添えるなどすれば無機質的なアンケートよりは好感度は違います。
わかりやすいアンケートの収集方法とは
アンケート方法によって収集の仕方が変わりますが、どのアンケートでも特に変わったことはしませんので、それぞれのアンケート方法にあった収集方法をご紹介します。
- 《紙面》
紙面のアンケートを置く場所は、やはりお客様が座るテーブルに置いておくことがアンケート収集に繋がります。お店によっては、レジの近くやトイレの中に置くことがありますが、手軽に記入できるアンケートであれば効果はあると思いますが、多くの情報を得ることは難しいです。 - 《電子機器》
電子機器でのアンケートは、注文などに使うiPadやiPod touchで収集することができます。 収集方法として、ゲーム機能を取り入れてゲーム開始前に性別・年齢を入力させたり、会計の前に少しの質問を入れるなどをして収集する遊び心でアンケートをさせる方法があります。強制的にアンケートをさせるのはよろしくないので、あくまで善意でアンケートを答えてもらえるようにしましょう。 - 《コミュニケーション》
コミュニケーションは、従業員がお客様にさりげなく会話の中で情報を収集する方法です。従業員のコミュニケーション能力が必要となるのでほしい情報を得るとは言い切れません。 しかし、それでは情報を収集することができないので、お客様に最低限の情報を収集できるコミュニケーション能力を従業員に学ばせておくことがお店の改善に繋がります。
集めたアンケートの集計方法
お客様へアンケートを実施したあとは、アンケート内容を集計する必要があります。この集計において大切なことは、何人にその選択肢が選ばれたのかという実数を見ることよりも、回答者のうち何割が選んだのかという点です。
以上を踏まえて、以下にアンケートを集計するうえで重要なポイントをご紹介します。
《集計方法》
集計を行う際の代表的な方法に、「単純集計」と「クロス集計」の2種類が挙げられます。単純集計とは、質問項目別に回答者全体の合計人数とパーセンテージ(%)を集計する、もっとも簡単な方法です。単純集計では、回答の全体的な傾向を簡単に把握するのに役立ちます。一方のクロス集計は、性別や年齢などの属性や、特定の設問(項目)に対する回答の傾向を見ることが出来ます。性別や年齢だけでなく、職業や地域といった属性も細かく集計すれば、もっと具体的な傾向を把握できます。
《適切なグラフの使用》
単純集計やクロス集計によってアンケートを集計したら、集計結果をわかりやすく可視化する必要があります。そのためには、設問のタイプに適したグラフを選び、グラフ化しましょう。 単純集計に適したグラフは、アンケートの項目によって異なります。単一回答のアンケートの場合は「円グラフ」や「帯グラフ」を使用し、複数選択回答のアンケートには「折れ線グラフ」や「棒グラフ」を使用するのが適しているでしょう。 クロス集計に適したグラフも同様に、単一回答のアンケートの場合は「帯グラフ」や「円グラフ」を、複数選択回答のアンケートには「折れ線グラフ」や「棒グラフ」を使用するのが適しているでしょう。
《便利なツールやテンプレート》
アンケートを集計するうえでのポイントは、集計方法や適切なグラフを使用することでの可視化にあることが分かりました。しかし、実際にアンケートを集計しようと思うと、エクセルを使用した細かい作業を必要とします。以下にご紹介するアンケートツールやテンプレートを利用することで、集計はもちろん、適切なアンケートの作成に至るまで、簡単かつ素早く行えます。
- Questant(クエスタント)
https://questant.jp/b
Questant(クエスタント)は、基本プラン無料のセルフアンケートツールです。シンプルで簡単な操作に加え、70以上のアンケートテンプレート、100以上の質問データベースが利用できる、使いやすいツールです。 - CREATIVE SURVEY(クリエイティブサーベイ)
https://creativesurvey.com/basic-introduction
CREATIVE SURVEY(クリエイティブサーベイ)は、アンケートに必要な機能のみを実装した、シンプルで使いやすい無料のアンケート作成ツールです。アンケートによって集まったデータは、リアルタイムでWEB閲覧が可能なので、グラフ化や集計の手間がかかりません。 - フリーテンプレート
http://www.feedsoft.net/template/tplate/excel-questionnaire.html
フリーテンプレートは、アンケート集計表をはじめ、エクセルで作成された様々なテンプレートを、登録等なしですべて無料でダウンロードすることができます。 - アンケート君
http://www.vector.co.jp/soft/win95/business/se159548.html
アンケート君は、集計処理を出来るだけ省力化する無料のアンケート集計テンプレートです。基本的な項目(アンケート調査名、質問項目、回答選択肢、限定質問)の設定によって、簡単に報告用の4種類の集計表(単純、クロス、3重クロス、記述)が作成できます。
まとめ
あくまでアンケートはお客様の善意があってこそ成り立つものです。アンケートを避けてしまう質問や位置にあれば、誰でもしたいとは思いません。お客様がアンケートしたくなるような工夫が必要です。そのためには、お店がお客様の気持ちになってどこにアンケートを置けばいいのか、しつこくないアンケート項目にしようかと考えなければなりません。
お客様の目線となって、より良いお店に改善できるようにアンケート調査でお店を変えていきましょう。
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