飲食店で重視されるQSCとは?お客様の満足度を改善する方法

飲食店

QSCは、飲食店の経営において重要な指標となる要素です。近年では、QSCに加えてホスピタリティやバリュー、アトモスフィアといった要素も重視されることがあります。それぞれ、どのような意味がある言葉なのでしょうか。また、QSCの調査や改善はどのようにして実施すると良いのでしょうか。今回は、QSCの意味や重要性、改善方法などをご紹介します。便利なPOSレジを活用してQSCを向上させ、より多くのお客様から親しまれる店を目指しましょう。

飲食店で重要なQSCの基礎知識

飲食店を繁盛させるためには、QSCに関する知識を理解しておくことがおすすめです。まずは、QSCの基本的な知識や、QSCに加えて重視されている要素などについて解説します。

QSCとは

QSCとは、飲食業界をはじめとするサービス業で重視すべきとされている3大要素のことです。Quality(クオリティ)、Service(サービス)、Cleanliness(クレンリネス)の頭文字を取ってQSCと呼ばれます。QSCは、アメリカ発祥のハンバーガーチェーン「マクドナルド」で提唱されたのがはじまりといわれています。それぞれの要素の詳細は以下の通りです。

・クオリティ(Quality)

提供するサービスの質を表します。例えば、飲食店の場合は提供する料理の味や見た目、お客様へ料理を提供するまでの時間などが含まれます。

サービス(Service)

接客の内容を表します。笑顔での接客、丁寧なコミュニケーション、混雑時やクレーム発生時の的確な対応などにより、サービスの質は向上します。飲食店を利用するお客様は料理のほかに接客サービスの質も求めていることが多いため、重視しておきたい部分です。

また、来店したお客様への接し方以外に、予約や問い合わせ時の対応などもサービスに含まれます。電話やメール、チャットなどでの顧客対応も意識して質を高めると良いでしょう。

クレンリネス(Cleanliness)

店舗の清潔さを表します。店舗の客席やお手洗いの清潔さなどが該当します。店内は隅々まで清掃して汚れがたまらないように配慮し、清潔感を保つことが大切です。

また、働く従業員の身だしなみもクレンリネスの要素に含まれます。お客様を不快にさせないような身だしなみを心がけましょう。必要であれば、身だしなみの内容もマニュアル化することがおすすめです。

QSCと一緒に重視すべき要素

近年はQSCにプラスして重視すべき要素があると考えられています。それぞれの要素についてチェックしてみましょう。

ホスピタリティ(Hospitality)

飲食店が提供する「おもてなし」を指す言葉です。お客様に喜んでもらうための心遣いや思いやりを持つことが重視されます。お客様に応じて接客サービスを変える、お客様の気持ちを想像して先回りするなどの行動により、ホスピタリティが向上するといわれます。

・バリュー(Value)

お客様の満足につながる価値を指す言葉です。飲食店を利用した際は、満足してもらえるような価値を提供することが求められています。居心地の良い空間の醸成、限定メニューの販売などによりバリューが高まり、お客様の満足度もアップすると考えられます。

アトモスフィア(Atmosphere)

飲食店の雰囲気を指す言葉です。居心地の良さがある店や、落ち着いて食事ができる雰囲気のある店などは、良質なアトモスフィアを提供できているといえます。

店飲食店におけるQSC向上の重要性

QSCの各要素を向上させることにより、お客様からの評価が高まります。それぞれの要素が、どのように店舗経営に影響するのかを確かめておきましょう。

クオリティ(Quality)の重要性

料理の質は、お客様が飲食店に求める重要な要素のひとつです。高品質な料理の提供は、新規顧客の獲得やリピーターの増加につながります。食材の品質や料理提供時の温度、盛り付けの美しさなど、さまざまな部分でクオリティ向上を目指しましょう。

また、提供するサービスの質を一定に保つことも重要です。お客様に提供する料理や接客の質にばらつきがあると、満足度が下がる可能性もあります。厨房やホール、バックヤードなどの業務を見直し、状況に応じた最適なオペレーションを考えて従業員に周知していきましょう。

サービス(Service)の重要性

店員の接客態度はお客様の満足度に大きく影響します。接客態度の良さが店の評判に直結するケースもあるため注意が必要です。

接客の態度に問題があると、料理が良くてもお客様は満足してくれないことが多くなります。注文や会計などの際にどういった接客が行われているかを定期的に見直し、クオリティを高めることが大事です。

クレンリネス(Cleanliness)の重要性

清潔さや衛生管理は、店の信用度にも大きく関わります。衛生面に不安な点があると、お客様は安心して食事ができません。加えて、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、感染症対策の徹底が求められています。消毒液の常備やこまめな清掃、換気、パーティションの設置など、感染対策をしっかりと行うことも大切です。

また、提供した料理が原因で食中毒が発生すると、店舗の営業停止処分を受けることもあります。場合によっては、被害に遭ったお客様への損害賠償金支払いが必要になる可能性も。食中毒は店のイメージを大きく損ねる原因になるため、発生させないために十分な予防策が必要です。

【関連記事】

飲食店でQSC改善を実現する方法

QSC改善に取り組む際は、以下のような手順で進めていくことがおすすめです。実際に改善へ向けて動き出す前に、しっかりと調査して必要なデータを収集しておきましょう。

1.飲食店のQSCを調査する

接客態度や提供する料理について、お客様がどう思っているかを調べます。調べ方には、お客様アンケートの実施や覆面調査の利用などがあります。アンケートを作成する際は、目的に応じた具体的な設問を提示するように心がけましょう。できるだけ多くのお客様から回答をもらうこともポイントです。

また、スタッフ側の意見もQSC改善に役立ちます。従業員の自己評価やヒアリングも活用してみましょう。

ほかには、QSCチェックシートを作成して店舗の現状を確かめる方法もあります。QSCチェックシートとは、確認すべき項目をリスト化したシートのことです。クオリティ・サービス・クレンリネスの項目ごとに内容を決めます。例えば、クオリティの項目では「料理の見た目の良さ」「調理の効率の良さ」「料理の提供スピード」などをチェックします。サービスの項目なら「入店からテーブルに案内するまでの対応のスムーズさ」「忙しい時間帯の接客の良さ」「挨拶の声のボリューム」などを見ておきたいところです。クレンリネスの項目では「トイレの清潔さ」「掃除の頻度の高さ」「従業員の身だしなみの良さ」などを確認できると良いでしょう。

2.調査結果を分析する

集まった情報を集計して、お客様の反応や意見を把握します。意見は結果のみ受け止めるのではなく、なぜ起こったかも同時に考えましょう。

集計結果は客層ごとに分析することがおすすめです。客層の種類によって、接客や料理に対する印象は異なるケースがあるためです。幅広い層の意見を反映させることで、どのような客層にも受け入れられる店舗作りにつながります。

3.改善したい点と対応策を考える

全ての課題を一気に解決するのは難しいため、できることから始めていくことが大切です。店舗の規模や従業員の技術に合わせた改善点を決めましょう。

対応策は具体的で、多くのスタッフが実践できる内容が望ましいといえます。また、従業員が十分にモチベーションを維持しながら取り組めるような仕組み作りも大切です。QSCを向上させられたスタッフには報酬を与えるなど、従業員満足度を高める工夫をしてみましょう。

4.対応策を実践する

改善策が決まったら、店舗全体で共有して行動に移します。QSC改善を実施する意味や目的などについても説明しておくと、理解を得られやすくなるでしょう。

5.再度QSCを調査する

対応策を実践した後は、どれだけQSCが改善されたかを把握することが大切です。定期的にQSC調査を繰り返しましょう。QSCチェックシートを使う場合は、毎回同じ項目をチェックできるように決まった形式のものを作成しておくことがおすすめです。

調査によって改善が見られたものは、引き続きQSCの向上に努めます。結果が出なかった対応策は原因を分析し、さらなる改善を試みる姿勢が大切です。

【関連記事】

飲食店のQSCを改善するためにはPOSレジの活用がおすすめ

QSCにはクオリティ・サービス・クレンリネスの意味があり、それぞれが店舗運営に欠かせない指標となります。飲食店経営の際は、QSCの定期的なチェックや改善策の実施などに取り組みましょう。

QSCを向上させるには、お客様の情報を集めて分析することが重要となります。情報の収集・分析には、POSレジを活用することがおすすめです。POSレジには、顧客情報や売上情報を集めて管理する機能が搭載されています。例えば、どういったお客様がどのような商品をオーダーしたのか、何度目の来店であるのかなどを記録しておくことが可能です。データを分析すれば、特定の客層に人気のある商品の把握や、リピート率のチェックなどが行えます。接客や商品開発、プロモーションなど、幅広い面で効果を発揮するでしょう。

これからPOSレジを導入する際は、ぜひ「ユビレジ」の利用をご検討ください。飲食店向けの「ユビレジ ハンディ」や「ユビレジ QRオーダー&決済」などの便利なサービスも同時にご利用いただけます。ご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。

▼飲食店経営におすすめの記事


【店舗経営においてはPOSレジが欠かせない】

店舗を経営するにあたって、今やなくてはならないのが「POSレジ」です。POSレジ一つで日々の業務効率化だけでなく、売上管理・分析等を行うことが出来ます。

現在はiPadなどを用いた「タブレット型POSレジ」が主流になっており価格も月々数千円~で利用出来るようになっています。機能性も十分に高く、レジ機能はもちろん、会計データの自動集計により売上分析なども出来るため店舗ビジネスをトータルで効率化させることが出来ます。

「機能を使いこなせるか不安」という方には、操作性が高い「ユビレジ」がおすすめです。業種を問わず累計3万店舗以上で導入されているタブレットPOSシステムで、月々6,900円(税別)からご利用いただけます。

実際の操作方法などが気になる方には無料のオンラインデモも対応可能!まずはお気軽にご相談ください。

▶︎無料オンラインデモで操作性を確かめてみる