屋台の出店でどうするの?出店の手順と気をつけること

開業・経営

外食と言えば、屋内で食べるのが主流になっていますが、これに対して屋台では、屋外で街並みも楽しみながら食事を摂れる魅力があります。九州の福岡などでは、屋台が名物になっており、目当てに訪れる観光客も非常に多いです。

さて、この屋台ですが、飲食店の開業とどう違うのでしょうか。屋台を出店する時には、どういった手続きや準備が必要になってくるのでしょうか。この記事では、屋台の出店方法などについて詳しく解説していきます。

屋台の出店手順と手続きについて

屋台の営業形態は「露店営業」となっています。そして、この露店営業には、臨時営業許可と露店営業許可の2種類が存しており、どういった形で屋台を開くのかによって手続きが変わってきます。

まずは、臨時営業許可ですが、こちらは年に限られた回数のみの出店の際に必要となる許可証となっています。例えば、お祭りで屋台を開いたり、何かイベントで屋台を開くなどです。

臨時営業許可の場合だと、あまり利益を求めず、地域発展などで屋台を開くことが多いために、比較的取得が簡単な許可証となっています。

これに対して露店営業許可ですが、これは臨時営業とは異なり、出店頻度が高く利益を追求するような露店で取る必要があります。手続きに関しては保健所で行うことが出来るようになっていますので、取得の際は出店したい場所を担当している保健所に問い合わせてみましょう。

また、こちらの露店営業許可には、臨時営業と大きく異なる点があります。それは「露店営業許可が存在しない土地がある」ということです。都道府県において認められていない場所があり、そのような場所では、どう頑張っても露店を開くことはできないので、現状、諦めるしかありません。

次に、具体的な手続きについてですが、まずは地域の保健所に問い合わせを行って下さい。その時に「売るメニュー」「出店希望場所」を伝えて下さい。メニューと場所に問題がなければ、次項で説明する許可証を得て、無事に屋台を開くことが可能となります。

屋台の出店にあたり準備が必要なこと

【許可証関係】

露店営業許可を禁止していない場所では、規定の手続きを踏むことによって露店を開くことができるのですが、露店を開くためには営業許可書だけではなく、食品衛生責任者証の取得が必要になっています。

また、営業許可証においても「屋台で提供する食べ物の種類」によって、取得する許可証が異なっています。この許可証には…

  • 菓子製造営業許可証
  • 飲食店営業許可証

の2つが存在しています。

前者はスイーツ系の販売。後者はランチなどの販売となっており、取得にかかる手数料はどちらも1万円弱となっています。

次に食品衛生責任者証ですが、こちらも屋台を開くにあたって必須となっています。営業許可証だけでなく、食品衛生士責任者証も取得するなど、若干大変なようにも思えますが、こちらの資格は規定の講習会に参加するだけで簡単に取得できるので、苦労はないでしょう。

また、食品衛生責任者証は、屋台のオーナーが取得していなくても構いません。例えば、一緒に屋台を運営する仲間がいて、その仲間が持っていれば取得者を「責任者」として申請することによって、新規で取得する必要はないので手間を省くことができます。

【設備関係】

屋台を開くには、許可証だけでなく、設備の準備も必要となっています。

この設備を満たしていないと屋台の出店を禁止されることもあるので、くれぐれも気を付けて下さい。

・テント…お店であることが分かるテントが必要となっており、基本的には、このスペース内で調理などを行っていきます。

・簡易水道設備…手を洗ったりする水道設備が必要となります。一般的にはポリタンクを使った水道設備が主流となっています。

・冷蔵・冷凍設備…食品を管理する冷蔵、政党設備は必須です。ただ、冷凍設備が必要のない屋台においては、冷蔵設備だけで十分な時もありますので、保健所に事前に問い合わせておきましょう。

・ゴミ箱や食品の保管庫…屋台で営業を行うと、必ずゴミが出ますので、そのゴミ箱は必須です。また、食品や調理器具を衛生的に保管するための保管庫も必要となっています。

出店時の調理前・調理後のチェック項目

屋台を出店する時は、必ず調理前や調理後に色々な項目をチェックする必要があります。特に調理前のチェック事項は非常に重要で、ここを怠ってしまうと、提供した食材によって、お客様が体調不良を起こす可能性もあるので、くれぐれも気を付けて下さい。

以下の項目は、屋台開業時には毎回チェックするようにしましょう。

調理者の衛生面をチェック

爪は清潔に保たれているか、また、調理前にしっかりと手を洗っているかなど、衛生面で問題ないかを確認しましょう。

設備の消毒など

調理で使う器具や設備は消毒をして、清潔に保たれているかは必ず確認しましょう。また、簡易水道設備の水は補充されているか、清潔な水になっているかもチェックして下さい。

お店の周りもチェック

例え、お店と人が清潔な状態になっていても、その周辺が清潔でなければ、人は寄ってきません。屋台内部だけでなく、周りにも気を配って汚れているようであれば、簡単に掃除を行いましょう。

異臭などはしていないか?

調理中、食材からいつもと違った臭いなどがしていないか、気を配っておきましょう。また、食器で商品を提供するスタイルの場合は、お客様が食べ終わった食器に異変がないかも確認して下さい。

使い回しする食器類のチェックを怠らないように

食器や調理器具などを使い回しする場合ですが、それらが汚れていないかのチェックはしっかりと行っておきましょう。よくあるのは、お皿が汚れたまま、お客様に商品を提供することなのですが、これはお店のイメージダウンを誘発するので、慎重にチェックを行って下さい。

屋台で取り扱う食品の注意点

屋台の設備も整い、許可証の取得もバッチリ!あとは、屋台を開業するだけなのですが、問題なく屋台で商品を提供する為には、食品の扱い方について知っておく必要があります。

ご存じの通り、屋台営業は店舗営業に比べると不衛生になりやすい環境にあります。その為、扱える食品だったり、調理方法が厳しく管理されています。「知らなかった…!」で済まされる問題ではありませんし、食品の扱いを間違ってしまい、お店で食中毒などが出てしまうと信頼にも関わってくるので、下記のポイントを押さえておきましょう。

・フルーツ類は盛り付けができない…フルーツやクリーム系の扱いに制限があり、盛り付けることがNGとされています。

・果物を絞るのもNG…レモンなどを絞って料理にかけるのは料理の仕上げでよく行われることですが、屋台では果物を絞る行為が禁止されています。

・原材料の一次加工…屋台の中において、野菜をきざんだり、具材を切るといった行為は禁止されています。きざんだ材料が必要になる時は、事前に他の場所で調理してから屋台に持ち込む必要があります。

・加熱後の調理行為…屋台では、加熱した後、カットするなどの行為が禁止されています。例えば、お肉を焼いて、そのお肉を切って提供することはNGとなります。これも野菜同様に、事前に切ってから屋台に持ち込むようにしましょう。

・飲料に対する氷の使用…これは意外に感じる方が多いと思うのですが、飲料への氷の使用も禁止されています。確かに、お祭りなどの屋台では飲み物は缶ジュースなどになっており、紙コップに入れた飲料がないですよね。

まとめ

以上が、屋台の出店方法や、実際の屋台を開いた時に、気を付けるポイントとなっています。屋台は、街並みやその場の雰囲気を楽しめる場所ではありますが、屋内と違って不衛生になりやすい環境にもなっているので、食材や機材の管理をしっかりと行い、素敵なサービスをお客様に提供してもらえれば幸いです。

屋台を開くために必要な準備は?

営業許可書や食品衛生責任者証の取得、営業するうえで必要な設備を準備しなくてはいけません。

屋台で取り扱う食品の注意点とは?

屋台営業は店舗営業に比べると不衛生になりやすい環境にあります。その為、扱える食品だったり、原材料の一時加工の方法、加熱後の調理行為について厳しく管理されています。


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