店舗でコロナ感染者が出たらどうする?対応事例をご紹介

コロナ対策

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、飲食店は特に細やかなケアを求められています。特に従業員の健康管理には細心の注意を払わなければなりません。

しかし実際のところ、いざ感染者が出たらどうすればいいのか分からないという方も多いでしょう。

そこで今回は、店舗で感染者が出た場合の対応方法について詳しく解説します。感染者が出る前に知っておけば、いざというときにスムーズな対応ができます。正しい対応を知ったうえで、万全の対策を行いましょう。

従業員の健康状態を確認しよう

日ごろから従業員の健康状態を確認することは非常に重要です。

新型コロナウイルス感染症は、感染しても症状が軽度な場合や無症状の場合があります。感染拡大防止のためには、軽度な症状でも決して見逃さないことが重要です。

そして、従業員に無理をさせないのが一番の対策といえるでしょう。ではここから、従業員の体調チェックについて詳しく見ていきましょう。

体調不良がないか確認する

基本的なことですが、日々従業員の体調不良の有無を確認しましょう。少しでも喉の痛みや微熱などがある場合、無理は禁物です。体調不良があると報告された場合は、軽微な症状でも出勤を控えてもらいましょう。

ただの風邪に思える症状が、新型コロナウイルス感染症であることも少なくありません。特に咳やのどの痛み、倦怠感などは新型コロナウイルス感染症の特徴的な症状です。こうした症状がある場合は、すみやかに自宅近くでPCR検査を受けるよう指示しましょう。

また、従業員が体調不良を訴えやすい環境づくりも非常に重要です。体調に少しでも異変があれば、気兼ねなく申し出られる環境が理想といえます。

発熱がないか確認する

新型コロナウイルス感染症は発熱を伴う場合が多くあります。出勤する従業員には検温を義務付け、日々体温を記録してもらうと安心です。

なお、医学的には37.5度からが微熱と定義されます。体温が37.5度を超える従業員がいたら出勤を控え、自宅近くでPCR検査を受けるように指示しましょう。

濃厚接触者になっていないか確認する

従業員の家族や身の回りで、新型コロナウイルス感染症の感染者が出ていないか確認することも重要です。身の回りに感染者がいる場合、知らぬ間に濃厚接触者になっている可能性があります。

濃厚接触者とは、感染予防(マスクや衝立)などをせず、感染者と約1メートル以内の距離に15分間以上いた人を指します。

また、濃厚接触者かどうか知るには、接触確認アプリを利用すると便利です。さらに、感染者から聞き取った情報をもとに、保健所が濃厚接触者を判断することもあります。

従業員が濃厚接触者になった場合の対処法については、後ほど詳しくご説明します。

参考:新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け) | 厚生労働省

従業員のコロナ感染が確認された場合、どう対応する?

従業員が新型コロナウイルス感染症の陽性と診断されたら、店側はどのように対応すればよいのでしょうか。やるべきことを順番に見ていきましょう。

感染した従業員は出勤停止

陽性と診断された時点で、従業員本人には病院または保健所から連絡が入ります。措置には入院、宿泊療養、自宅療養などがありますが、いずれにしても出勤することはできません。医師の許可が出るまでは出勤停止という扱いになります。

なお、新型コロナウイルス感染症で陽性になったことによる休業は、都道府県知事による就業制限です。そのため、店側が賃金を支払う必要はありません。感染が就業中、または通勤中によるものと判明した場合は、労災の保険給付の対象となります。

またこのとき、保健所から濃厚接触者を特定するために店舗に調査依頼が来る場合があります。この場合、感染した従業員のシフトや健康状態、接客した顧客などについて、情報を提供しましょう。

一時休業の準備

飲食店の場合、感染者が出たら店舗を丸ごと消毒する必要があります。そのためには一定期間、休業しなければなりません。

休業の準備としてまず挙げられるのが、直近で入っている予約や注文のキャンセル、または変更です。顧客に直接連絡し、店を閉められる状態にしましょう。

また、休業のお知らせを出すことも重要です。食べログや自店のサイトなどで休業する旨を掲載したり、休業の旨を伝えるメールマガジンを流したりすると親切でしょう。

このとき、電話も留守電設定にしておきます。もちろん、従業員にも店舗を一時休業する旨を伝えましょう。

店舗消毒と営業自粛

保健所の指導のもと、店舗消毒を行います。詳しいやり方については、保健所の指示に従いましょう。消毒が済んだら、最低2週間の営業自粛が必要です。

営業を自粛している間は、感染した従業員の濃厚接触者がいる場合はPCR検査を受けるなど、個別に感染の有無を確認しておきましょう。

営業再開と従業員の職場復帰

店舗消毒から2週間が経過したら、店舗の営業を再開できます。仕入れや清掃など、開店準備を考えると、実質の営業再開はもう少し後になる場合もあるかもしれません。

また、陽性患者の退院目安以下のとおりです。

  • 発症から10日、かつ症状が軽くなってから72時間以上経過した場合
  • 発症から24時間以上の間隔をあけて2回のPCR検査を行い、いずれも陰性と診断された場合

上記のどちらかの条件を満たせば、退院または自宅療養を終えて、職場復帰することができます。

参考:退院基準・宿泊療養解除基準の改定概要 | 厚生労働省

陽性の従業員が退院したときの対応

陽性の従業員が退院して職場復帰する場合、必ずしもPCR検査の陰性結果を求める必要はありません。PCR検査は非常に精度が高く、感染力の低下したウイルスの断片までも検知して陽性と診断してしまう場合があるからです。

先述のとおり、発症から10日かつ症状が軽くなってから72時間以上経過していれば、退院して職場復帰しても問題ありません。

上記のルールは、他の従業員にも周知しておくと良いでしょう。なぜなら復帰する従業員への理解につながるからです。

また、従業員が復帰しやすい職場環境づくりも大切です。時短勤務やテレワークなど、無理なく働ける体制を作っていきましょう。

従業員が濃厚接触者となった場合

従業員が濃厚接触者と診断された場合、どうすれば良いのでしょうか。

ここからは、感染しているか不明な濃厚接触者についての対応フローをご紹介します。

PCR検査を受けてもらう

濃厚接触者と判断された従業員に対しては、すみやかに出勤を停止し、PCR検査の受診をすすめましょう。

無症状であっても同様です。

近くの保健所に問い合わせれば、PCR検査を受けられる場所を教えてもらえます。

自宅待機

PCR検査で陽性だった場合、先ほどご紹介したフローで休業、店舗消毒を行いましょう。

もし陰性だった場合も2週間の出勤停止期間を設け、経過観察します。

その間何の症状もなければ、2週間後に職場復帰しても問題ないでしょう。

コロナ感染者が出た場合に飲食店ができること

最後に、感染者が出たときに飲食店としてできる対策について解説します。

衛生管理の徹底

感染者が出たときの対応として、非常に重要なのが衛生管理です。

日ごろからの掃除や除菌に加えて、本格的な店舗消毒を行いましょう。これにより、感染者が出る前の衛生状態に戻すことができます。

また、営業再開後も除菌など衛生管理を徹底しましょう。出入り口には消毒液を設置し、顧客の触れる場所は一回一回除菌を徹底します。トイレでは便座のフタを閉めてから水を流すよう張り紙をするなど、店側ができる衛生管理は数多くあります。

従業員間での感染防止

従業員が陽性と判断された時点で、店舗は休業しなければなりません。そして店側でも、濃厚接触者がいないか探す必要があります。

これらは全て、さらなる感染拡大を防ぐための対策です。従業員間の感染を防ぐこともまた、店側にできる対策といえます。

顧客へのすみやかな告知

自店で新型コロナウイルス感染症の感染者が出たことを、進んで周囲に告知したいと思う方はいないでしょう。

しかし休業の理由を明確に告知すれば、顧客が自らの感染に気付くかもしれません。むしろ感染者が出たことを伏せて後で発覚するほうが、信用問題につながるでしょう。

店舗内だけでなく顧客間の感染拡大を防ぐためにも、感染者が出たことによる休業を告知しましょう。一時的に客足が遠のくリスクはあるものの、真摯な営業スタイルを続けていれば顧客が戻るチャンスはあります。

まとめ

飲食店の従業員が新型コロナウイルス感染症にかかってしまったときの対応についてご紹介しました。

感染者がいつ出るかは、誰にも予測できません。そのため、感染者が出た場合にはどのように対応するのか、あらかじめ決めておくと良いでしょう。

また、従業員には感染者が出た場合に保健所に従業員の情報を伝える可能性があることや、感染者が出たら休業する必要があることについても、説明をしておくことで混乱せずに済みます。

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