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ホットワインというドリンクをご存知でしょうか?訳せば「温かいワイン」となり、その名の通り温めたワインのことで、赤でも白でも作られます。日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、少しずつ認知が増え、特に冬の季節にホットワインを楽しむ人も多くなってきました。洋食系の飲食店でも、食後酒として提供しているところも出てきています。身体も温まり、健康にも非常に効果があります。そして何よりもポイントなのは、一般の飲食店ではあまり提供されていないことです。
ぜひ、今回ご紹介するホットワインのレシピと、それに合うおつまみの情報を生かして、ドリンクメニューにバリエーションを持たせてみてください。
ホットワインとは
まずはホットワインについて詳しく理解していきましょう。
ホットワインはヨーロッパでは定番
ホットワインは日本ではまだ認知が低いホットドリンクですが、ヨーロッパ地方では家庭で出される定番のお酒です。英語で「マルドワイン mulled wine」、フランス語では「ヴァンショー vin chaud(温かいワイン)」と言います。特に11月中旬から、街の広場などのオープンエアのところで開かれるクリスマスマーケットの屋台に必ずこのホットワインを提供する店があり、人々にとってクリスマスには欠かせない飲み物とされています。
ホットワインの特徴
ホットワインは「温かいワイン」ですが、単純に赤や白のワインを温めるのではなく、そこに甘味やスパイスなどを加えて、味をつけます。ただの温かいワイン以上の味になるため、飲みやすさもあってファンが多いのが特徴です。甘みもあるため、特に女性に人気です。
温めたワインはアルコールがまろやかになり、多少飲みすぎても二日酔いになりにくい特徴があります。身体をあたためて睡眠促進をするために、寝る前に飲む人も多くいるようです。
ホットワインの効果
ホットワインは身体を温めるだけではなく、美容や健康に非常に効果があります。その点をメニューに記載したり、1枚POPを作ったりすると、注文増加へ繋げることができるでしょう。
具体的な効果は以下の通りです。
- 身体が温まる
身体が温まることで、血行がよくなり、冷え性の改善や自律神経のバランスが整い睡眠の改善や憂うつな気分の解消つながります。
また血行が良くなると代謝もよくなるので、やせやすい身体になりダイエット効果が上がることにもつながります。 - 免疫力のアップ
全身が冷えて新陳代謝が低下すると、漢方医学で言うところの生体エネルギーの「気」が不足した「気虚」の状態になります。そうすると、身体がウィルスや病原菌に抵抗する力を失い、免疫力が落ちてしまいます。身体をホットワインで温めると、気が充実して風邪など引かない免疫力の強い身体を手に入れることができます。 - 睡眠促進
ホットワインを飲むことで寝つきが良くなり、熟睡することができます。人間には寝る時に日中溜め込んだ熱を放出して身体の深部の体温を下げ、それによってだんだん眠くなってくるというメカニズムがあります。しかし身体が冷えていると肝心の放出する熱がないので、深部温度が下がらず、寝つきが悪くなるのです。ホットワインで身体を温めれば眠くなるメカニズムが動き、よい睡眠をとることができます。 - 美容効果
ワイン自体の持っている抗酸化作用が、シミやしわの老化現象から肌を守り、美容効果があります。人間の身体の中には、身体の細胞を錆びさせる活性酸素がありますが、錆びるということはその細胞の機能が低下するということで、すなわち老化です。
ワインに含まれるポリフェノールには高い抗酸化作用があり、活性酸素を消去して、細胞の老化を防いでくれるのです。つまり、肌の老化であるシミやしわを改善させてくれます。 - 生活習慣病の予防
動脈硬化などの生活習慣病の予防にもなります。上で挙げた活性酸素は血管でも同じ悪作用を働き、それによって動脈硬化が発生します。それは高血圧や、脳で起これば脳梗塞、心臓で起これば心筋梗塞などの生活習慣病につながります。つまり、ワインのポリフェノールはそれらの生活習慣病の予防にも非常に効果的なのです。
ホットワインに合うワインは?
ワインというと、南米や南アフリカのコストパフォーマンスのよいものが仕入れられるようになりましたが、基本的に原価は高いというイメージがあります。ワインを使ったドリンクを推していくのはやや不安があるのも事実でしょう。しかし、ホットワインは非常に低い原価で作れることも特徴です。
ホットワインにはテーブルワインが向いている
ワインはもともと白であれば5~6℃、赤でも15℃前後で飲むと美味しいように作られていて、高額なワインほどその傾向は強くなります。つまり、ホットワインに高額なワインを使ってもあまり意味がないのです。さらに高額なワインは渋みを味覚の1つとして重視していますから、ホットワインにしてしまうとかえってみが立ってしまい、美味しくなくなってしまうことも多いのです。 このような理由から、ホットワインは市価で1本500円前後のテーブルワインで十分であり、むしろそのほうが向いているとされています。
また、ワインは栓を開けて飲み残すと劣化しますが、ホットワインの場合は水や砂糖を多めにしたり、ラム酒を垂らすなどバリエーションも増やせるため、在庫ロスも少ないのがメリットです。
手軽なのはグリューワイン
簡単なオペレーションでホットワインを提供したい場合は、すでにスパイスなどが調合されたドイツのグリューワインがおすすめです。グリューワインには甘い赤ワインにシナモン、グローヴ、コリアンダーなどのスパイスの風味が既につけられていますので、あとは電子レンジで温めるだけで提供できます。また夏場には、クラッシュアイスなどを入れて少し冷やしてもおいしく飲めます。市価で1000ml2000円程度となります。
ホットワインの作り方
美容にも健康にも効果があり、かつ飲みやすくて女性に人気が出そうなホットワインはどのように作ればよいのでしょうか。作り方をご紹介していきます。
温め方のポイント
ホットワインはただ温めるだけではありませんが、その温め方も重要です。温めすぎると香りが飛んでしまって、せっかくのホットワインの美味しさが台無しになるのです。
温める方法はレンジ対応のグラスに入れたうえで電子レンジを使えば十分ですが、温度はホットミルクと同じ60℃くらいにしましょう。電子レンジで言うと500wで1分程度です。
赤ワインを使ったホットワインの作り方
ホットワインは赤ワインでも白ワインでも作れ、それぞれレシピが違います。ますは赤ワインで作るホットワインのレシピをご紹介します。
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超王道!お手軽3分ホットワイン
【材料】
赤ワイン 300ml
砂糖 大さじ1~1.5杯
レモン 1/4個
シナモンスティック 1本
クローブ(ホール) お好み(1~3粒が理想)
【作り方】
まずは、材料をひとつの鍋に入れて中火にかけます。この時、火を強くしすぎないように気を付けて下さい。沸騰する前に、火を止めて加熱されないようにします。
その後、茶こしなどを使ってクローブを取り除けばOK!なお、このレシピではクローブを使わなくても良いので、入れない場合は茶こしを使う手間を省くことができます。クローブを入れることのメリットは香りがよくなることですので、好みに応じて入れるようにしましょう。
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レンジでチンするだけでOKの超簡単ホットワイン
【材料】
赤ワイン 300ml
マーマレード 小さじ3杯程度
【作り方】
カップにワインとマーマーレドをいれて、よくかきまぜます。その後は、レンジにかけて2分ほど温めれば完成!温めた後は、再度しっかりとかきまぜて、飲むようにしましょう。なお、マーマレードが甘すぎるとワインの風味が消えてしまうことがあるので、甘さ控えめのタイプを使うのがポイントです。
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ハチミチホットワイン
【材料】
赤ワイン 300ml
ハチミツ 大さじ1.5~2杯
ミカンorオレンジ お好み
【作り方】
赤ワインの中にハチミツを入れるだけでも美味しくなるのですが、どうせならもう一手間かけて贅沢なワインにしてみましょう。ミカンもしくはオレンジの皮を剥いて潰しながら中火で温めていきます。
この時、ハチミツを入れて一緒にまぜていきましょう。ミカンがしっかりと潰れてきたら赤ワインを入れて混ぜ合わせます。そこで火を止めてカップに注げば、フルーティーな香りのあるホットワインの完成となります。
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一手間かけて贅沢ホットワイン
【材料】
赤ワイン 300ml
砂糖 大さじ1~1.5杯
ラム酒 大さじ2杯くらい
シナモンスティック 1本
クローブ(ホール)3粒くらい
【作り方】
材料を全て鍋にいれて、中火にかけていきます。基本、作り方は最初に説明した王道ホットワインと変わらないのですが、こちらは中火より少し弱めの火でジックリと温めていくのがポイント。
そうすることで、ラム酒の苦味がおしゃれな味わいへと変わってリッチなひと時を堪能できるでしょう。
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アレジン自在!フルーツホットワイン
【材料】
赤ワイン300ml
オレンジなどの柑橘系のフルーツ お好み
【作り方】
まずは、フルーツをスライスしていきます。この時、オレンジなどであれば、白い部分はしっかりと取り除くようにしましょう。この部分が残っていると苦味が出てしまいます。
その後の作り方はとてもシンプルで、鍋にワインを注いで、フルーツを入れたら、後は中火で沸騰させないように温めていくだけでOK。フルーツの甘さが引き立ち、味も香りも楽しむことが出来ます。
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真冬にお勧め!体の芯から温めるホットワイン
【材料】
赤ワイン 300ml
生姜 お好み
リキュール お好み
【作り方】
こちらも作り方はとてもシンプルで、材料を全て鍋にいれて中火で温めるだけとなっています。生姜の量はお好みで、スライスしたものを入れるようにしましょう。リキュールを入れると度数があがるので、お酒に強くない方は入れなくても大丈夫です。
生姜を入れることで、体の芯から温まるので真冬の寝る前に飲みたいホットワインとなっています。
白ワインを使ったホットワインの作り方
次は白ワインを使ったホットワインの作り方をご紹介します。
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相性抜群!ジンジャーハニー!
【材料】
白ワイン 300ml
ハチミツ 大さじ1~1.5杯
生姜 1かけら
【作り方】
作り方はとっても簡単。
材料をカップに入れて、レンジでチンするだけでOKです。なお、生姜に関しては、固形ではなく、しっかりとおろしてからワインにまぜるようにして下さい。この手間が面倒な人はチューブタイプのショウガを使っても構いません。
また、白ワインの種類ですが、辛口が生姜との相性が良いのでお勧めです。
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ひと手間かけてオシャレなホットワイン!
【材料】
白ワイン 300ml
砂糖 大さじ1杯
リンゴ 1/4個
シナモンスティック 1本
クローブ お好み
【作り方】
上記のワインに比べると若干手間はかかりますが。こちらのレシピもお勧め。リンゴは皮つきのままで薄くスライスする感じで切っていきます。その後、材料を全て鍋にいれて、まぜながら沸騰しないように温めていきます。
十分に温まったら、あとは茶こしなどでクローブを取り除けば完成となります。クローブについてはお好みなので入れなくても大丈夫です。
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お手軽レモンホットワイン
【材料】
白ワイン 300ml
砂糖 大さじ1杯
レモン 1/4個
シナモンスティック 1本
クローブ お好み
【作り方】
こちらも、作り方はシンプルで、材料を全て鍋にいれて温めるだけでOKです。上記で紹介したレシピ同様に、最後は茶こしでクローブを取り除くようにしましょう。また、基本は砂糖は大さじ1杯ですが、甘く仕上げたいなら大さじ1.5杯くらい入れて調整すると良いでしょう。
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フルーツ白ホットワイン
【材料】
白ワイン コップ1杯
ドライフルーツマンゴー 1つ
オレンジスライス 1枚
ガムシロップ 少々
【作り方】
オレンジは、カップに入る大きさにスライスします。その後、コップに白ワインを注ぎ、ドライフルーツをいれてレンジで温めれば大体完成。この後は、お好みでガムシロップを加えれば美味しいホットワインができあがります。
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カクテル風ホットワイン
【材料】
白ワイン 100ml
ジンジャーエール 100ml
レモン果汁 大さじ1/2杯~
生姜の搾り汁 お好みで少々
【作り方】
材料を全てカップにいれてレンジでチンすれば出来あがりの簡単レシピです。生姜の搾り汁はお好みで良いです。ジンジャーエールを入れているので、ベースから生姜の香りはします。そこに、搾り汁を入れることで、生姜の香りがより引き立ちます。
ロゼワインで作るホットワインレシピ
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フルーティなロゼホットワイン
【材料】
ロゼワイン 300ml
オレンジ、レモンなどのフルーツ お好み
【作り方】
作り方は、これまで紹介してきたレシピ同様で、フルーツとワインを鍋に入れて中火で温めるだけとなっています。ロゼワインを使うと、穏やかな味に仕上がりますので、ロゼワインが好きな方はぜひ試してみて下さい。
ホットワインに合うおつまみ
ホットワインを提供するのであれば、それだけにしておくのはもったいない。ホットワインに合うというアピールポイントのおつまみも提供し、それによって単価を上げましょう。
簡単に調理できるホットワインに合うおつまみをご紹介します。
かぼちゃのチーズクリームホットサラダ
冬に旬を迎えるかぼちゃを使ったおつまみです。とても簡単に作れて、こっくりとした味がホットワインに大変合います!
・材料
かぼちゃ 200g
スライスチーズ 2枚
牛乳 30g
マヨネーズ 5g
塩 少々
コショウ 少々
・作り方
- かぼちゃは皮を剥き、2cm角に切る
- 水を振ってラップで包み、500wのレンジで4分加熱する
- 耐熱ボウルにスライスチーズをちぎって入れ、500wのレンジで50秒加熱する
- 3をよくかき混ぜてチーズを溶かし、マヨネーズ、塩、コショウを入れ、さらに混ぜ合わせる
- 2のかぼちゃを和える
豚ジャガ味噌クリーム
味噌の味がこれも旬のジャガイモと合う、お酒好きの人にもウケるおつまみです。
・材料
豚肉(薄切り) 300g
ジャガイモ 600~700g
タマネギ 大1個
サラダ油 大1
酒 大1
水 600cc
鶏がらスープの素 小4
味噌 大3
生クリーム 50cc
粉チーズ 適量
黒コショウ 適量
青ネギ(小口切り) 適量
・作り方
- 豚肉は一口大に切り、酒をふりかけておく
- ジャガイモは皮をむいて一口大に切り、水にさらし、タマネギは皮をむき8つ割にする
- 鍋にサラダ油を熱し、2のジャガイモの水気を切って中火で炒める。さらにタマネギも加えて炒め合わせる
- 水と鶏がらスープの素を加えて強火にし、煮立ったらアクを取り除き、ふたをして弱火で20分煮る
- 1の豚肉を加えて中火にし、肉の色が変わったら味噌を加え、再び弱火に落として5分煮る
- 最後に生クリームを加えてひと煮立ちさせる
- 器に盛り、粉チーズと黒コショウをかけ、青ネギの小口切りを散らす
コクと酸味の相性抜群!リンゴチーズ
チ―スがワインに合うことはよく知られていますが、それを旬の果物のリンゴの酸味とのバランスが絶妙の簡単おつまみです。
・材料
りんご 半個
カマンベールチーズ 1ピース
シナモンパウダー 適量
ブランデーまたはラム酒 適量
・作り方
- リンゴは皮を剥き5mm程度にスライスし。耐熱皿に並べる
- ブランデーを小さじ半分程度全体に振りかける
- カマンベールチーズも5mm程度に切り、上に散らす
- ラップをかけてレンジ500wで2分過熱する
- シナモンパウダーをふる
簡単なのに本格的!餃子皮ピッツァ
パッと見は本格ピザなのに、作り方はとっても簡単なレシピです。ワインとの相性も抜群ですし、調理時間も短いので、ホットワインを飲むときの定番になりそうです。
・材料
餃子の皮12枚
ミックスチーズ適量
バジルの葉 適量
★ケチャップ大さじ2
★トマトジュース小さじ2
★にんにく(みじん切り) 小さじ1/2
★塩少々
オリーブオイル少量
・作り方
- ★の材料を容器に入れて混ぜる
- 餃子の皮の外側を濡らして、もう1枚重ねる
- 2の上に1のソースを塗る
- 餃子の皮の上にチーズ、バジルを乗せる
- オリーブオイルを数的垂らす
- オーブントースターなどで5分ほど焼く
贅沢だけど超簡単で手間いらず!牡蠣のホイル焼き
正直、コスパ的には微妙ですが、高級感は抜群でホットワインとの相性も良いです。自分へのご褒美として、たまに作ってみてはいかがでしょうか。
・材料
加熱用牡蠣5~6粒
オリーブオイル 小さじ1
塩少々
粗挽き胡椒少々
おろしにんにく(チューブ可) 少々
白ワイン又は酒小さじ1
・作り方
- アルミホイルに牡蠣を並べる
- グリルなどで3分ほどしっかりと加熱
- 加熱した牡蠣を洗ってキッチンペーパーで水気を取る
- にんにく、胡椒、塩をふりかける、最後にオリーブオイルを垂らす
- 4にワインをふりかけてグリルで10分加熱して完成
まとめ
いかがでしょうか?
ホットワインは、工夫ひとつで、新しい味を楽しめる素敵なドリンクとなっています。ホットワインをドリンクメニューに加えることは、メニューに季節感を加えて鮮度を保ち、お客様に新しい提案ができるということです。このように店舗の価値を上げていくことは、集客力を高めることにつながるはずです。
なおかつ、ホットワインの原価も、それに合うおつまみの原価も非常に低く作れるのが、経営上のメリットでしょう。ぜひまずは試飲してみて、冬の季節メニューに加えてみましょう。
【店舗経営においてはPOSレジが欠かせない】
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