近年、飲食店などで「ハッピーアワー」が導入されるようになりました。ハッピーアワーによって客を取り込み、回転率を上げるためです。
では、飲食店がハッピーアワーを導入するにあたり、どのようなことをすれば良いのかをご紹介していきます。

ハッピーアワーとは
ハッピーアワーというのは、レストラン、バー、パブなどの飲食店が、ビール、ワイン、カクテルなど酒類の割引を行う時間帯のことをいい、元々は主に英語圏の諸国などで行われてきたサービスです。ハッピーアワーの語源は、1920年代、アメリカ海軍で、航海中の娯楽時間帯を示していたスラングにあるとされています。一般の飲食店などに用いられるようになったのは1960年代からであるといわれています。一般的には、月曜日から金曜日までの午後4時〜7時頃に実施されることが多いですが、飲食店の業態によっては土・日・祝日を含むケースや、クラブなど深夜営業がメインの場合は「午前0時以前」を指したりするケースもあります。
基本的には利用や需要が少ない、いわゆる客層が少ない時間帯に、あえて利用客を取り込もうという事を目的として行われるサービスのことをハッピーアワーと言います。店舗にもよりますが、ハッピーアワーは通常1時間以上からで、長くて2時間、行われるのが一般的です。
また、ハッピーアワーという用語は、職場の同僚と、仕事帰りにレストランやバーに集まることを表すこともあり、そのため、午後4時〜7時の時間帯以外にもハッピーアワーを設けている店舗もあります。ハッピーアワーの面白い例として、国によっても、その内容が異なります。例えばオランダなど一部のヨーロッパ諸国では、酒類の価格が規制され割引が禁止されているので、代わりに飲物が倍の量になります。イタリアでは飲物の価格が変わらないかわりに、無料のおつまみが提供されたりします。
アイドルタイムの顧客増加で回転率もアップ
アイドルタイムというのは、飲食店において一番来客の少ない時間帯を言います。特にお店のクローズタイムのない場合では14時~16時、ランチ営業、ディナー営業と分かれているお店では準備中の時間帯のことを指します。飲食店は食事の提供がメインですので、食事時間帯にお客が集中し、それ以外は極端に客数が減ることがあります。
このため、通常は軽食やデザートなどの新メニュー開発や、従業員の接客サービスのチェックや改善、配置を工夫したり、店内を清掃するなどの対策が施されますが、ハッピーアワーを導入することでアイドルタイムをなくし、回転率をアップさせるという方法もあります。
アイドルタイムにハッピーアワーを導入するメリットは次の二点が挙げられます。
- アイドルタイムは従業員にとって手持ちぶたさの時間になりかねません。その間にも時給は発生します。ハッピーアワーを導入することで、従業員の待機時間を減らす効果があります。
- アイドルタイムは前述したように時給は発生しますが売り上げは発生しません。ハッピーアワーを導入することで暇な時間帯に客を取り込むことで売り上げも発生させるメリットがあります。
ハッピーアワー導入のポイントとは
●ニーズを見極める
カフェやレストランでランチとディナーを行っている店舗の場合、その時間帯ごとのニーズの違いを見定め、昼と夜のサービス内容の違い、空間演出の方法などをはっきりさせ、お客様にアピールしなければなりません。
例えば、ランチは次の業務開始まで時間制限がありますので、限られた休憩時間の中で手短に済ませたいという利用者も多いので、そこまで客単価は高くならない傾向があります。逆に夜は、コミュニケーションの場として利用するのがメインになりますので、お酒を飲みながら、ゆっくり息抜きができる空間を提供するといったサービスの違いをはっきりさせる必要が出てきます。
このように時間帯ごとのニーズの違いをはっきりと見極め、店舗運営に活かしましょう。
以下に、ニーズに合わせてサービス内容を変え、ハッピーアワーを導入して成功している事例を紹介します。
・PRONTO (http://www.pronto.co.jp/)
PRONTは昼はパスタランチ&カフェ、夜はハッピーアワーを含むバー営業をしている大手チェーンです。バー営業にハッピーアワーを導入し、ビールが290円というお得な価格で回転率をアップさせた代表的例とも言える店舗です。
●価格設定に注意
ハッピーアワーの価格設定は、お客が思わず「お得だな」と足を止めてしまうような大胆なものにすべき、というのがポイントです。 例えば、「ハッピーアワー!600円の生ビールが19時まで500円!」では、お客の足を止めることはできません。何故なら、対して値引きをしていないからです。
ハッピーアワー導入のプロモーションをしよう
ハッピーアワーを導入すると決定したら、プロモーションを行うことが重要です。プロモーションの目的とは、新規のお客様を獲得すること、サービスの認知を拡大することにあります。プロモーションを行わずにハッピーアワーを開始したとしても、その存在を多くの人に知られることはなく、やっていないことと同義になってしまいます。そうならないためにも、しっかりとプロモーションを行うことが重要なのです。また、実際に新規のお客様や常連のお客様に対して効果的にプロモーションを行うために、多くの準備を必要とします。
まずは、ハッピーアワー用のドリンク、フード・メニューを開発し、時間帯を決め、のぼり旗や立て看板、ポップやチラシを制作しましょう。そして、街頭や店先でチラシ配りや呼びかけを行い、周知してもらうのです。ポップやチラシ以外でも、SNSやホームページを作成して宣伝する方法もあります。FacebookやTwitterなどのSNSを上手に利用して、ハッピーアワー導入を拡散させましょう
まとめ
いかがでしたでしょうか?
お店のアイドルタイムをハッピーアワーにすることで、働く従業員の待機時間を減らし、アイドルタイムにお客様を取り込むことができます。ハッピーアワーには従業員にかかる人件費を無駄にせず、なおかつ、売上にもつながるというメリットがあります。
ハッピーアワーを上手に導入して、売り上げアップを図りましょう!
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